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JCパンツになったロリコン教師のボク

2019/8/24更新

1.消しゴム

 いきなりパンツになれたわけではない。
 最初は消しゴムだった。

  ◆

 数学の教科書片手に黒板書きしていると、右手の甲に違和感を感じた。
 突然のことでチョークを落としそうになる。手の甲には何も付いていないし傷も腫れもない。それなのに見えない圧力がキュキュッと手の甲を押してくる。
 痛くはない。それどころか柔らかく心地よい指圧のような刺激。細くて瑞々しい女の子の指の感触。

 心当たりがある。
 一番前の席に座っているユリ。さっきユリの消しゴムを拾って返した時、ボクは願った。「ああ、この消しゴムになりたい!」と。華奢で可憐なユリの手。消しゴムになってその細い指を存分に味わいたい、と。
 ボクの願いは即座に叶った。そう、ボクの手の甲はユリの消しゴムと繋がったのだ。

 ユリは黒板を写し終わると消しゴムを机に置いた。同時に右手の甲の違和感が消えた。こうしてボクの至福の時間は終わってしまった。ガッカリした気持ちを抑えつつ生徒達に数式の説明をする。教師としての仕事を続ける。

「よーし、じゃあこの問題解いてみようか」

 ボクは黒板に計算問題を書いた。生徒達が一斉に解きにかかる。ボクは椅子に座って生徒達を待つ。そしてユリの様子を伺う。

――コトッ、キュッ、ゴシゴシ――

 シャーペンから消しゴムに持ち替えるユリ。きた。消しゴムからボクの手の甲に振動が伝わってくる。また始まった。少女との接触の再開だ。

 三本の指の感触。ぷにぷにの小さな指の腹がボクの手の甲で踊る。押したり、こすったり、撫でたり。力強く、それでいてなめらかに。

『先生、お疲れさま! いつもありがとう! 授業すっごくわかりやすいよ!』

 おとなしくて引っ込み思案なあのユリが、ボクの右手の甲を一所懸命にマッサージしてくれる。キュキュッと、ゴシゴシと、小刻みに、疲れたボクを気遣って指圧してくれる。

 そう! これだ! 女子生徒とこんなことがしたかったのだ!
 こんなふうにイチャイチャしたくて教師になったのに! いざなってみると、そんな夢の世界なんてどこにもない! 世間の目に怯え、親から圧力に耐え、預かったお子様は腫れ物扱い! 女子生徒に手を出そうものなら一瞬で世の中から抹殺される、ハイリスク・ノーリターンな職業!
 それでもボクなりに頑張ってきた。いい先生をコツコツと演じて、ちょっとくらいは生徒たちとふれあったりもできたりして、女子生徒からの告白だって三回ももらったことがある。これって自慢してもいいでしょ。
 だけど食うわけにはいかないんだよ! 終わるから! ボクの人生が! 終わらせられない! 人生賭けられない!
 告白なんかいらない! いい先生のままでいい! 欲しいのは免罪符! 女子生徒に好きなだけ手を出してもいい権利!

 ユリにマッサージされながら思った。これって免罪符的な? 職を失わずに性癖を満たせる的な? 何かわからないけど神様がボクにプレゼントしてくれた的な?
 つまりは、ユリの指を存分に味わってもいい権利? 今だけ存分に味わってもいい権利?

『ちょっと先生! せっかく揉んであげてるのに気持ちよくないの? もういい!』

 ユリは消しゴムを机に置いた。
 ああ! 違う、違うんだ! これから集中しようと思ってたんだ! だから、ユリぃぃっ!

『もう……仕方ないなぁ。ちゃんとユリの指に集中してね?』

 ユリは再び消しゴムを取り、間違った箇所をゴシゴシとこすった。
 ああ! きたきたきたきたっ! いい、いいよ、ユリ! すっごくいい! 雑で力強い感じがすごくいい! もっと、もっとこすってくれぇ! 先生の、先生の手の甲をこすってくれぇ!

 その瞬間、ボクの頭は真っ白になった。

  ◆

「……ぃ! ……せ……せいっ! ……先生っ!」

 男子生徒の声に、ボクは我に返った。

「お、おう!? な、なんだ?」
「……もうみんな終わってるって」
「お、そ、そうか! じゃあ、答え合わせ、するかな!」
「……先生、なんか気持ち悪い顔してたけど?」

 クラスがドッと沸く。

「アハハ、昨日遅くまで映画観てたし寝不足だなこりゃ。さ、答え書くぞ!」

 黒板に向かいながら冷や汗を拭う。ヤバいヤバい。でもまあ、そりゃ気持ち悪い顔にもなるか。ああ、柔らかくて気持ちのいい指だったなぁ……ユリぃ……

 そんな幸福な時間はあっけなく終わった。

 ユリはその後も何度か消しゴムを使った。しかしボクの右手の甲には何も起こらなかった。伝わってこなくなった。
 願っても願ってもあの体験は返ってこなかった。ちょっと強引に消しゴムやシャーペンに触ったりもしたがダメだった。

 時間にして十五分ほどの出来事。
 その奇跡の十五分間は、突然始まり、そして、突然終わった。

  ◆

 その日の夜。ボクは考えていた。
 あの体験、あの感触、至福の十五分。
 そしてボクは、ひとつの結論に至った。

「あれって1日1回なんだ。うん。きっとそうだ。間違いない」

 ボクの名前は佐々木カナタ。
 C組担任、数学教師、性癖はロリコン。

 明日が待ち遠しくて仕方がない。


2.シャーペン

 日は変わって、数学の授業。一時限目はA組。

「はいじゃあ小テストしまーす」
「えー」
「プリント配りまーす。開始の合図まで裏返しておくように」
「えー」

 前列にプリントの束を渡して後ろに回してもらう。ざわめく教室の中、さりげなく、さりげなく目当ての女子の席に近付いて、極めてさりげなくシャーペンにタッチ。そして願う。「シャーペンになりたい!」と。
 右手の甲にじんわりと広がる違和感。きた。成功だ。やっぱり1日1回使える力なんだ。

「はい、テスト開始! 時間は十五分。出席番号と名前を書き忘れないように」」

 合図に合わせて一斉にテスト用紙が裏返される。カリカリと響き渡るシャーペンの音。
 そして、ボクの右手と繋がったシャーペンも持ち上げられた。

  ◆

 シャーペンの持ち主、ナギサ。特段美人というわけではないが、とにかく手の綺麗な少女。小さい頃からピアノを習っていて、指の一本一本がスラリと長い。手を開いたり閉じたりするのが癖らしくて授業中もよくやっている。ナギサが手を動かし始めると、ボクはついついチラ見してしまう。可動域の広いその指の動きはずーっと見ていても見飽きることはない。
 そのナギサの手がシャーペンを通じてボクの右手の甲を握った。背中にゾクリと歓喜が走る。長い指をシャーペンに絡め、プリントにペンを走らせる。ナギサの指圧が、ペン先の振動が、ボクの右手を震わせる。

『どう先生? 私の指、気持ちいいでしょ? 毎日ちゃんとお手入れしてるのよ? わかる?』

 鍵盤を叩くようにボクの手の甲で跳ねるナギサの指。数字を書き、線を引き、カチカチと芯を出す。
 ナギサの手の動きを食い入るように盗み見ながら、そこから伝わってくる生の感触を味わいながら、不謹慎だと分かっていても股間の疼きを止められない。

 ただ……

 なんだよこれ! なんで「手の甲」なんだ!
 いや神様には感謝してるよ? ナギサのあの麗しい指先をこんなふうに味わえる日が来るなんて昨日まで想像すらしてなかったんだから。だけどねぇ、手の甲の感覚なんてたかが知れてるでしょ。少女の指に触れられ、撫でられ、絡まれたって所詮は手の甲。勃つところまではイかないんだよ!

『先生贅沢ねぇ。ほらぁ、これでも……気持ちよくないのぉ?』

 難問に取り組み始めたナギサがクルクルとペンを回す。ピンっと弾かれたペンはナギサの肌を一周して指の間にスポッと収まる。
 ナギサの器用な手の動きに翻弄されるボク。気持ちいい、気持ちいいよぉ! すごいよナギサぁぁ! でもっ! 勃たないっ! 手の甲じゃ勃たない! ああ、せめて、せめて、指だったら! ボクの指で味わえたら! 指で! 指で! ナギサの指を、ボクの指でぇぇっ!

 その時、

(おっ? おぉぉっ!? あぁぁぁっ!!)

 手の甲でモゾモゾしていたナギサの指の感触が、じわじわと指先へと移動していく! 手の甲で感じていた感触は五つに分かれ、親指から小指までそれぞれの指に分散されていく。
 移動は完了。手の甲の感覚は消え、ボクの指全体が握られてる感じに変わった。シャーペンを通じてナギサの指の力強さが伝わってくる。圧力でボクの指同士をくっつけさせる。

 手の甲でさんざん焦らしてからの指握り! それはまさにご褒美! なんというテクニック! なんという小悪魔!

『フフ。ほら、もっと速くするよ、先生。ほらほらっ、どう? 響くでしょお?』

 ノッてきたナギサ。筆を走らせるスピードが加速する。力任せにボクの指を握り、もはや優しさのかけらもない。強い力でコンコンとリズミカルにボクの指を刺激してくる。
 股間がムクムクと反応する。ふわァァァ! きたァァァ! ピアノ少女の武骨な愛撫に、ボクの股間はついに勃った。

『えー、先生ってばこんなのが好きなのぉ? もう……ほらほらもっとイクよ?』

 ナギサはガシガシとボクの指をこすりあげる。股間はギンギンに反応し、ボクはまた気持ち悪い顔になってしまう。ふと垂れそうな涎に気付いて慌てて吸い上げる。
 ピタリと手を止めるナギサ。そしてクルクルとペン回し。指先に感じる風。ぞくりと腰が浮き玉が縮む。ペンが落ちた先は柔らかいナギサの指の間。今度こそはっきりと感じるナギサの指間。それはポフッとボクを受け止める低反発枕。しわのひだがボクの指を包み込む。
 そしてまた始まるこすりあげ。無遠慮にボクの指をしごきあげるナギサ。

『私、最後の問題の解き方、わかっちゃった。この前先生が教えてくれたアレだったのね。じゃ、一気にイクよぉ!』

 ガシガシ、コンコンとナギサが追い込んでくる。
 ボクの股間がビクンビクン跳ねる。
 生徒たちにバレないよう右手で顔を隠す。
 ボクの目の前でナギサの愛撫が展開される。

(あっ……あっ……ああっっ!)

 ボクの時間が止まった。

  ◆

 次に息を吸い込んだ時には、ボクの手は元通りになっていた。ナギサの指の感触はすっかり消えていた。
 きっかり十五分。それがボクの力。

「えー、まだ出来てない人もいるみたいなので、あと三分あげまーす」
「うぉーラッキー」

 ボクはこの三分を使って股間を下向きに沈めた。

  ◆

 放課後。

「先生、さよならぁ」
「おう、気を付けて帰るんだぞ」
「先生もね」

 そう言って女子生徒はボクの背中をポンと叩くと、逃げるように教室を出て行った。あっという間の出来事。ん? 今のは誰だ? えっと、確か……

「先生っ!」
「お、おお?」

 突然背後から男子生徒に呼ばれた。こ、今度はなんだ?

「先生……持ってるんだろ、能力」
「へっ?」

 急展開にひるむボク。
 男子生徒はボクににじりよると静かに言った。

「それ、俺のだから。返して」


3.椅子

 彼の名前は黒山セイギ。ボクが担任をしているC組の生徒。名前のとおり正義感が強く、ちょっとだけ中二病の入った浮き気味な少年。

「え、えーっと……な、なんのことだか……さ、さあ、帰った帰った」
「とぼけんなよ。わかってんだからな」
「ぐっ……」

 セイギの迫力にたじろぎながら、キョロキョロと辺りを見回す。夕日差し込む教室にはボクとセイギの二人だけ。おそらくセイギがボクを追求するために用意したシチュエーション。

「先生の能力、『触覚』だろ?」
「……ショッカク?」
「授業中に能力使ってただろ?」
「うっ……い、いや……」
「カンニング防止か何かで使ったんだろうけど、そんなことのために能力召喚儀式をしたんじゃないんだよ、俺は!」

 セイギはこぶしを握り怒りをあらわにする。

「く、黒山、ちょっと待て! わかったわかった! 認める! 確かに使った! そのぉ、能力ってやつ?」
「やっぱりね! 本当は俺が獲得するはずだったのに……儀式にミスって飛散しちまって……クソっ!」
「黒山、ゴメン! 先生、話がよく分かってなくて! ……で、能力とか儀式とかってなんなんだ?」
「……ああ……仕方ない、説明するよ」

 セイギは一度深呼吸をした。それから語り始めた。

「あのネデュロス星人がついに地球にきたんだ! 早くアイツを見つけないと地球が滅んでしまう! こうしてる間にもアイツは地球からエネルギーを吸い上げてる! エネルギーを完全に吸い尽くして惑星崩壊まで追いやって、星がカスになったらまた次の星へ移動する! そういうヤツなんだネデュロス星人は! だがアイツの悪行もここまで! 俺たち地球防衛隊が何の対策もしてなかったと思うか? 残念だったな、もう準備は整ってるんだよ!」

 一息つくセイギ。

「へ、へぇ……」

 理解できなかったボク。セイギは続ける。

「一昨日、作戦本部から連絡があってね……どうやらアイツはこの近くに潜んでいるらしくて……だから俺がアイツを仕留める役に抜擢されたんだ……それなのに! ……俺は失敗したんだ……儀式に……アイツを見つけて倒すための能力の召喚儀式に……一昨日、学校の屋上で儀式をしてた時、一瞬夕日が目に入って……散っていったんだ……能力が……あああ……!」

 セイギはがっくりとうな垂れ、そこで話は終わった。

 話の一割も理解できなかったボク。ただ、思い出していた。一昨日、グランドを横切っていた時に空から光の玉が飛んできたことを。ボクは咄嗟に頭を腕で覆った。そして、何かが右手の甲に当たった。

(あ……あの時のアレか……?)

「……だから先生! 能力、返して!」

 セイギは息を吹き返し迫ってきた。
 ボクは諦めることにした。短い夢だったがそれでも十分貴重な経験をさせてもらったし。

「わかった黒山。返すよ。この力はオマエのなんだろ? 地球のためなんだろ? だったら仕方ないな」
「本当、先生!? ああ、先生が悪人でなくてよかったぁ!」
「ま、まぁ教師だしな。……正直言うとそのぉ、カンニング対策とかぁ、ちょうどいい力が手に入ったなって喜んでたんだが……」
「あ、それは大丈夫だよ先生。悔しいけど『触覚』を持ってる先生の方が本体だからね」
「へ?」
「だから、先生が本体なんだって。先生が俺の『嗅覚』の能力を『吸収アブローブ』してその後で俺に『共有シェア』してくれれば……」
「ちょちょ、く、黒山、ちょっと待て!」

 専門用語が多すぎて意味が汲み取れない。えっと、つまり……

「……先生に、能力が残る、ってことか?」
「本体だからね」
「そ、そうか……そうかそうか……そうかそうかっ! アハハっ!」

 ボクは胸を張って喜んだ。

  ◆

「で、どうすればいいんだ? 先生、なんでも協力するぞ」

 能力が残るなら。

「うん。まずは俺の能力『嗅覚』を渡す。俺に触れて『吸収アブローブ』と宣言して」

 差し出されたセイギの手の上にボクの手を重ねる。

「あ、あぶろーぶ」

 その瞬間、ポッと手が光った。そして、

「痛っ! な、なんだぁっ!?」

 何かが鼻にぶつかった。ように感じた。ボクは思わず目を閉じる。だがもう痛みは無くなっていた。……錯覚か?
 おそるおそる目を開けると手の光は消えていた。それで終わり。なんの変化も感じなかった。

「これで『嗅覚』が渡った……続けて宣言して。『共有シェア』と」
「しぇ、しぇあ」

 また手が光った。さっきの痛みを思い出し身を固くして衝撃に備える。が、今度は何もなく手の光はスッと消えた。

「完了。状態確認する……触覚、嗅覚、問題なし……能力統合により『知覚時間』一時間に強化……ん? こ、これはまさか……『知覚移動』? すごい! 短期間でこんなハイスキルを習得してたなんて! 先生天才かよ……そ、そうか……俺は今確信した……このための能力飛散だったんだ……先生に能力が渡る運命だったんだ! うん……これならイケる! 余裕でアイツを倒せる! 残りの能力も早く見つけ出さないと……よしっ! 先生、これからも頼むよ! なんたって先生が本体なんだからな! じゃあ!」

 セイギは晴れやかな顔で教室を出ていった。ボクは呆然とそれを見送った。

  ◆

 深夜、帰宅したボクは考えていた。実感はあまり無いが、どうやらボクの能力は強化されてるっぽい。一つは一日一時間に延びたこと。もう一つは『嗅覚』が使えるようになったこと。

「ニオイ……だよな。普通に考えて」

 匂いを嗅ぐ……それって一番性的興奮が強いヤツじゃないか……想像が膨らみ股間も膨らむ。

「となると、明日はアレしかないな……アレならあんなとこやこんなとこを嗅げるし……それに……ぬふふ……ぬふふふぅ……」

 その夜ボクはなかなか眠れなかった。

  ◆

 翌日、ボクは誰もいない教室に忍び込んだ。生徒たちは音楽室で授業中。もうすぐチャイムが鳴ってここに戻ってくる。

「アユミの……椅子になりたい!」

 右手を座面に置いて強く願う。じわっと指先が反応する。成功だ。
 ボクは教室から出ると理科準備室に移動した。ここならしばらくは誰も来ないので都合がいい。次の時間ボクの担当授業は無い。本当なら職員室で書類整理の仕事が山程あるのだが……心ゆくまでアユミを堪能するには致し方ない。どうせ昼も夜もなく働かなくちゃいけないんだから少しくらい息抜きも必要だ。

「さて、アユミが戻ってくる前に……」

 目の前に両手を広げて強く願う。

「指先から……手のひら……手のひら全体へ……両方の手のひら全体へ!」

 知覚移動。せっかく椅子になるんだ。指先だけではもったいない! 両方の手のひら全体で味わいたい!
 昨日、手の甲から指先に移動させた直接的要因。それは強い意志。そして強い性欲! 少女への愛! ロリコン魂! セイギが正義を志すように、ボクは女子生徒との禁断の接触を志す!
 と、右手に変化が起きた。指先から手のひら全体へと感覚が広がっていく。よしいいぞ……そのままそのまま……左手にもこい……おっ……おお……きたきた……。ほんのりと温かくなる左手。そして、両方の手のひらがアユミの椅子と繋がった。

――ボクは本当に天才なのかもしれない。

  ◆

 アユミは心の優しいおっとりした女子。甘い物が大好きで、そのせいかぽっちゃり、ふっくら、ムチムチした身体つきをしている。キラキラした美少女の魅力は持ってないけど、触ると絶対に気持ちいい肉体の持ち主。教師として絶対ダメだと思いながらも大人の欲情を重ねてしまう。
 特に後ろ姿! ぶりんぶりんと横揺れするおしり! 「せんせぇ、おはよーございますぅー」と幼稚で気の抜けるような挨拶をしておいて、その重厚なおしりをぶりぶり振りながら歩いていくアユミ。見てしまう。つい見てしまう。後ろ姿を目で追ってしまう。あの身体の良さは、同学年の男子どもにはまだ理解できないだろう。

 その時、ガタガタガタと両手が震えた。椅子が引きずられる振動。戻ってきた! アユミが席に戻ってきた!

――ズムっ

 手のひらいっぱいに感じる重さと柔らかさ。アユミのおしり。大きなおしり。全体重を乗せてボクの手をむっちりと押し潰してくる。

「………………」

 絶句。感動で言葉が出てこない。
 生まれて初めて触る年頃の女の子のおしり。眺めることしか許されなかった教え子のおしり。
 少女は今、ボクの手のひらの上に腰を下ろした。なんの疑いもなく、ボクの手のひらの上に座った。

『ええぇー、せんせぇ、なぁにやってるのぉー。せんせぇの手、アユミのおしりで潰れちゃうよぉ』

 そうだなアユミ! 重い! 確かに重いぞ! ずっしりとな! いいかアユミ! お前のおしりは先生がしっかりと支えてやる! だからなぁんにも気にせず、しっかりと授業を受けるんだぞ!

『はぁい。わぁかりましたぁ』

 目を閉じて、手のひらのおしりに集中する。
 直接触れているのは制服のスカート。縦に走るプリーツの折り目。横に走る生地のしわ。尻と太ももの付け根にはパンツのゴム。そしてパンツにすっぽりと包まれたアユミの尻肉! 肉厚の尻肉の奥から突き刺さる硬い坐骨。左右二つの尻肉の間にできた秘密の隙間。アユミの二つの穴へと通じる魅惑の隙間。

「のわぉ、やっわらかぁ」

 最初から勃起全開の股間がビクンと震える。ボクの両手の中、この両手の向こう側に……アユミの下半身……性的部位の集中する少女の下半身がある。

――モゾ

 アユミが動く。ノートを取ってるのか、少し前かがみになる。

「ア、アユミぃ! ま、前! 前が当たってるぞ!」

 指先に感じるプニ感。生地越しに感じるプニ感。おしりとはあきらかに違う種類の柔らかさ。アユミの丘。こんもりと感じるアユミの股間!

「ふわぁあっ! 触ってしまった! ままままま、ま○こにぃ! おおおお、女の子のぉ、ま○こにぃぃ!」

 アユミが体を起こした。両手には再び尻のどっしり感。こまめに姿勢を変えるアユミ。ボクの両手の上でおしりがズリズリと動く。気分は痴漢。女の子のおしりをおもいっきり掴んで大胆に撫で回す痴漢。

『せんせぇ、いつまでアユミのおしり触ってるのぉ。変なのぉ』

 ずっとだ! 時間切れまでずっと触り続けてやる! それになぁ……今日は触るだけじゃないぞ……おしりの……アユミのおしりのニオイを……

「嗅ぐっ!」

 ボクは目を閉じて鼻を突き出した。そして鼻に集中する。アユミの椅子に集中する。座面から鼻を突き出して、アユミのおしりをクンクンと、嗅ぐ。

――むわぁぁ

 はわわわわ……

――むわぁむわぁぁぁん

 ああああアユミのぉぉぉ! おしりぃぃのぉぉぉっ! ニオイぃぃぃっ! 香ばしいぃぃっ! 芳しいぃぃっ! アユミのぉぉニオイがぁぁぁ! ぼぼぼボクのぉぉ鼻にぃぃぃ! 入ってくるぅぅぅっ!

『いやぁーん』

 アユミぃぃ、おしっこクサいぞぉぉぉ!

『うそぉー、ヤダぁもうぉ///』

 はぁぁ……しあわせ。

  ◆

 両手にずしりと重みを感じながら、クンクンと嗅ぐ。制服のニオイ、汗のニオイ、体のニオイ、尿のニオイ。ほんのりと鼻をくすぐる程度だった香りは、時間の経過とともに蒸れて濃くなる。そして、時々ツンっと刺す悪臭! アユミの動き方によってごく稀にオープンする肛門! じっくりとニオイを嗅ぎ続けたモノにだけ与えられる少女からのご褒美!

『いやぁーん』

 夢中。アユミのおしりを掴み撫であげながら心ゆくまでニオイを吸い込む。全身に走るゾクゾク感。狂おしいほどの満足感。行き場のない両足を蠢かしながら、アップアップと口をパクつかせる。
 ああー! アユミのおしりっ! 少女のおしりにぃぃ! 顔をっ! 顔を突っ込んでみたいぃぃっ!

「……顔?」

 ハッとするボク。両手に感じるアユミのケツ圧。コレって……顔に知覚移動すれば……

「……イケるんじゃない……顔面騎乗……」

 両手を見つめ、つばを飲み込む。
 そしてボクは、両手で顔を覆った。

「こいぃぃっ、アユミぃぃ! 先生のぉぉ! 先生の顔にぃぃっ! そのデカいおしりをぉぉっ!」

――むにゅぅんっ

「んぐぅぅっ!?」

 鼻に。頬に。眼に。唇に。
 顔いっぱいにアユミのおしり。
 ボクは今、女の子のおしりを顔で受け止めている。授業中の女子のおしりを顔で支えている。
 ボクの顔面の上を、制服のスカートがケツ圧を掛けてズリズリと這い回る。ずっしりと重く、こすれて痛く、覆い尽くされて息苦しい。それらすべてを含めての幸福! 至福! 天国!

『せんせぇ、こんなのダメだと思いまぁす!』

 突然、ガタガタっと椅子を引いて立ち上がるアユミ。宙に逃げるおしり。溜まりに溜まったおしりのニオイはあえなく霧散。なんというもったいないことを!

「コラッ、アユミ! 戻ってこいっ! 先生はな、担任としてだな、オマエたちの成長を確かめる責任があるんだ! これは仕事なんだ! そのために教師になったんだ! だからイヤらしい気持ちなんて微塵もない! ほらっ、早く、椅子に座りなさいっ!」

 アユミが立った理由は分かっている。本読みの番が回ってきたのだろう。なのですぐに戻ってくる。
 ドキドキしながらその時を待つ。アユミのおしりが落ちてくるのを待つ。ボクの顔面めがけて、アユミのおしりが落ちてくるのを心待ちにする。
 そして、

――ぼふぅっ!

「ぶごぉっ!」

 勢いよくアユミのおしりが落ちてきた。ミシっときしむ頭蓋骨。目の奥にまで食い込んでくる尻肉。鼻の穴も口の穴も塞がれて呼吸ができない。アユミの椅子は毎日こんな仕打ちを受けていたのか……でもボクは……それでもボクは……

「ぐ……ぐるぢっ……ぎ……ぎもぢいぃ……」

 顔を上下左右に動かす。アユミのおしり全域を万遍なく移動する。顔全体で制服尻を堪能する。おしりの底から沸き立つニオイを片っ端から吸い込む。ビリビリ痺れる脳髄。呼吸困難で陶酔。フリーの両手でズボンを降ろす。勃起した生棒を強く握り込む。

『せんせぇ、ダぁメだよぉ!』

 モゾモゾ動くアユミ。強く強くボクの顔に押し付けてくる。窒息と圧死を同時に仕掛けてくる。

「ア……アユミぃのぉ……ま……まんっ……」

 ケツ圧の悦びに耐えながら前へ前へと目指す。フッと巨尻の圧力から抜け出した。おしりと太ももの隙間。鼻先に当たるプニ感。ムレムレに薫り立つアユミの果肉。

「むほぉぉぉっ!」

 プニる。鼻先を動かして柔肉をプニる。スカート越しクロッチ越しに感じるアユミのアソコ。ぷっくりした膨らみの奥、微かに感じる縦割れのライン。割れ目に沿って鼻先を滑らせる。割れ目の感触を丁寧に味わう。
 吸い込む。鼻孔を開いて限界まで吸い込む。汗のニオイ。小便のニオイ。未熟で幼稚な少女のニオイ。大きく吸ってゆっくり吐く……大きく吸ってゆっくり吐く。肺の中身を入れ替える。アユミ臭で入れ替える。取り込んだアユミの股間臭を血液に乗せて全身に運ぶ。

『もぉう、いやぁーんっ』

 顔面騎乗の少女のおしり。
 全身に満ち満ちたアユミのニオイ。
 静かな理科準備室でガシガシとはかどるしごき。
 ブルッと震え、一気に昇天。

「あっ……あがぁっ! ……うっ!」

 ボクは、アユミのおしりの下で、果てた。

  ◆

 最高の1時間は終わり、アユミのおしりは消えた。
 ボクはふわふわした気持ちのまま職員室に戻って自席に着いた。
 目を閉じるとまだ顔に圧迫感を感じるようだ……

「あー、佐々木先生ぇ」

 気持ちの悪いその声にボクは夢から覚めた。

「きょ、教頭っ!」
「佐々木先生ぇ、サボりはよくないですよぉ、んん?」
「うっ……」
「先日の研修のレポートぉ、早く提出してほしいんですけどねぇ? 困るんですよねぇ、んん?」
「ウッ、あっ、ハイ……すぐやります……」
「んん? そうですかぁ? よろしくお願いしますよぉ佐々木先生ぇ。ヌヒヒぃ」

 くそっ……気持ち悪いハゲが。口臭いし。しかも最近臭さが増してきたな……
 あーあ、アユミのニオイの残り香全部ふっとんだ……


4.運動靴

 翌日もボクは椅子になった。その翌日もまた椅子になった。しばらくボクは椅子にハマった。
 どうやらボクは圧迫感フェチだったらしい。最近では布団に顔を押し付けながら寝ている。

 毎日おしりを繰り返しその圧力に馴染んできたボク。
 最近、あるモノに心惹かれ、チラチラと目がいくようになってしまった。

 そして今日。ボクは覚悟を持ってここにやってきた。

 下駄箱。

 おしりを超える圧力。おしりとは違うニオイ。
 そんな新たな刺激を求めて、ボクはスズの運動靴にタッチした。

  ◆

 運動神経抜群、女子バスケ部の副キャプテンを務めるスズ。いつも一所懸命で負けず嫌い。さっぱりした性格のせいか男子からも女子からも好かれる人気者。
 小柄なスズ。体重も軽そうだし運動靴初心者のボクには打ってつけ。だと思う。

 次の授業は体育。スズは教室で体操服に着替えている頃だろう。ボクはいつもの理科準備室でスズが出てくるのを待つ。ウルサイ教頭は出張中だしゆっくり楽しめそうだ。

 と、コトンと両手に反応がきた。スズが降りてきた! スズは下駄箱から運動靴を取り出した。
 靴は玄関にポーンと放り投げ出された。コンクリートの硬い感触。これが人だったらただでは済まないが、運動靴にとってはなんてことないこと。軽く両手を叩かれた程度の衝撃。

「おっ? おおっ?」

 両手の指がグッと開いた。無理矢理こじ開けられた。そして――入ってきた。手の中にスズの足が入ってきた。手のひらいっぱいに広がる綿ソックスの感触。しっとりふかふか。くすぐった気持ちいい。
 トントンとつま先を地面に打ち付けるスズ。足が靴の最奥まで届く。増す密着度。綿ソックスとの密着。

「あっ」

 スズが歩き始めた! 右手、左手、右手、左手……交互に生じる圧力! ギュッ、ギュッと手が交互に踏まれる!

「あっ……あっ……はぁぁっ……」

 スズの全体重が交互にかかる! かかとからつま先へと移動する圧力! ボクの手の中で行進する! ただ女の子が歩いてるだけ……なのに……なんて……気持ちよさっ!

『はぁ? 手を踏まれて喜んでるわけ? 先生って変態?』

 ああ、そうだとも! なんとでも言うがいいさ! 目覚めてしまったものは仕方ないだろ! 先生だってな……先生だってな……教師である前に、ただのオトコなんだよ!

『ただのって。こんな女の子に踏まれて喜ぶのが?』

 ぐっ……クソぉ……嗅いでやるっ! 変態ついでっ、足のニオイを嗅いでやるっ!

――すぅぅぅー

 両手を鼻先に持ってきて思いっきり吸う。

「ふがぁっ!」

 刺激臭。発汗の多い足の裏特有のニオイ。そのニオイがたっぷりと染みついた運動靴の底。スズの歩きに合わせて靴中でむわむわと立ち上る。強い刺激臭におもわずくしゃみが出そうになる。が、ぐっと耐える。堪えてさらにニオイを吸い込む。何度も吸い込んでると鼻が慣れてきた。そうだよな、体育はまだこれからだもんな。キッツいニオイはこれからが本番!

『バ、バカじゃないの!』

 と、スズの歩きが止まった。そして準備体操が始まる。今日は確か長距離走だったか。入念にストレッチをしておかないとな!
 屈伸、前屈、アキレス腱伸ばし、跳躍――ボクの手の中でスズが動く。ああ! 見たい! 見てみたい! 運動靴視点でスズを見上げてみたい! 体操服姿のスズを! 一所懸命な教え子の姿を! 地面から、脚の間の股間を、食い入るように見上げてみたいっ! ……が、今はただ、目をつむって想像するだけ……足の裏のニオイをくゆらせながら、この両手に掛かる複雑な圧力を楽しむだけ!

  ◆

 ストレッチが終わった。

「……ふふ……クサぁ……スズぅ……クサいよぉ……ふふ……スゴいニオイぃ……うふふ……」

 運動による発汗と体温の上昇。そしてここは完全なる密室。逃げ場のニオイが充満し濃度を増す。温められた汗と雑菌のニオイがボクの鼻奥をビリビリ突く。オープンな椅子とは違う、クローズドなニオイのこもり方。ボクが求めていた次世代の香りっ!

「おっ、走り始めたなっ!」

 長距離走の開始。タッ、タッ、タッ、タッ、と、軽快にボクの両手を踏みつける。
 綿ソックスはしっとりと湿り、ふわふわ感はもはやない。小柄な元気っ娘のじめっとした足の裏。さらにニオイを濃くしながらガシガシとボクの手を踏み抜く。

「………………顔っ!」

 両手で顔を覆って知覚移動。

「ごわぁぁぁっ! おごごごぉぉぉぉぉっ!」

 踏まれるっ! 顔が踏まれるっ! 右、左、右、左っ! おしりとは違う、容赦のない踏みつけっ! ゆがむっ! 顔がゆがむっ! 左右交互にゆがむっ! 

『へんっ、たいっ、先っ、生っ! へんっ、たいっ、先っ、生っ!』

 丁寧なリズムで走るスズ。ズシッ、ズシッとボクの顔を踏む。その圧力に最初は驚いたが、しばらくすれば慣れてきた。しっかり奥まで踏み付けられる痛みと、靴底とソックスのダブルクッションの気持ちよさ。痛気持ちいい。
 そして鼻呼吸をすれば甘美で強烈なニオイ! 少女の足裏がかいた汗。ずくずくに湿るソックス。ヌッチュヌッチュと靴の中で醸成されるニオイ菌! 出来立ての生のニオイをおかずにすべく、ズボンの中に手が伸びる。

「ハァ……ハァ……」
『ハァ……ハァ……』

 落ちてきたスズのスピード。上がるボクのスピード。
 緩んできたスズの踏み込み。強まるボクの握り込み。

「ハァ……ハァ……よ、よしっ……やってやるっ! ……やるぞぉぉぉ! ……ち○こっ!」

 知覚移動! 勃起ち○こに知覚移動!

『ウッソぉぉぉっ!?』

 ち○こが踏まれるっ! 先っぽから根本までスズに踏まれるっ! ギュッ! ギュッ! ギュッ! ギュッ! 交互に踏まれるっ! だ、大丈夫っ、玉は潰れていないっ! うっ、うぐぅっ! ちょっ、ちょうどいいっ、刺激だっ! じっ、自分で、こするよりも、なっ、何倍もっ、何倍もっ――

「ぎっ、ぎもぢいいぃぃぃっ!」
『先っ生っ、ホンット、バカぁぁぁっ!』

 ボクは、教え子の足裏で、イった。

  ◆

「ハァハァ……さっ……最高……」

 スズのニオイを嗅ぎながら射精の後始末に取り掛かる。ちなみに知覚移動は腰に移して、スズに足踏みマッサージをしてもらっている。

「うっ」

 鼻奥にツンと香るスズのニオイ。そのニオイは時間とともに濃さを増してきた。ボクは先っぽを拭きながら、スズの強烈な腐敗臭にまたムラムラ感が高まってきた。

「……もう一発……」

 スズのニオイのせいで賢者タイムから抜け出したボクは、再び勃起ち○こを握った。

 結局、三回も抜いてしまった。

  ◆

 夕方。

「起立っ! 礼っ!」

 今日最後の授業が終わった。
 職員室に戻ろうと教材を片付けていたその時――

「先生」
「わっ!」

 いきなり背後から呼ばれた。振り返ると、頬を赤く染めた女子生徒が立っていた。

「先生って……エッチなんだね」
「なっ!?」

 突然のことにフリーズするボク。

「フフフ。さよならぁ」

 そう言って女子生徒は逃げるように教室から出ていった。

「今のは……新崎ヒヨリ……?」

 新崎ヒヨリ。ボクのクラスの女子生徒。おとなしくて消極的な性格でクラスの中でも存在感の薄い子……のはずなんだけど……そういえば最近いつもボクの背後に回ってくるな……それに今の……ボクがエッチってどういう……
 モヤモヤと首をかしげながらボクは職員室に戻った。

  ◆

「ふわぁぁ」

 夜、仕事を終えての帰り道。自転車を走らせながら大あくび。
 と、商店街に入ったところで知った顔を見つけた。

「ん? あれは……豊栄先生?」

 豊栄ナミ。養護教諭、いわゆる保健室の女先生だ。

「あんなとこで何やってんだろ?」

 豊栄先生は老舗料亭の入り口付近に隠れるように立っていた。そして何かメモを取りながらブツブツと呟いていた。

「……じゅるるっ……ふわわわわぁぁぁ、お、美味しいっ! さすが老舗の味ぃ! ……じゅるるっ……」

 だらしなく崩れた顔。緩んだ口元から何度も何度もよだれが垂れる。それを吸い上げてはくちゅくちゅと口の中で味わっている。

 気持ち悪い。不気味。校区で評判の美人先生の姿はここにはない。

「……うへぇっ……おいちっ……うへへぇっ……」
「………………」

 ボクはそっと自転車を発進させた。

「……まあ……いろいろあるよな。うん」

 ボクはそっと記憶から消し去った。

  ◆

 翌朝。
 黒山セイギが慌てた様子で駆け寄ってきた。

「見つけた、先生! 『味覚』の持ち主が分かった! 保健室の豊栄先生だ!」

 ですよね。


5.リコーダー

「失礼しまぁーす」
「はぁいどぉぞぉ」

 保健室の中に入ると、白衣姿の豊栄ナミ先生が座っていた。

「豊栄先生! 『味覚』の能力、返せよ!」
「ちょっ、黒山っ!」

 一緒に着いてきたセイギがボクの前に飛び出してきた。

「んんー、いきなりなぁにぃ? えーとぉ、黒山君、だったかなぁ?」

 意外にも豊栄先生は落ち着いていた。椅子に座ったままにっこりと笑みを浮かべている。同じくセイギに問い詰められた時のボクとは大違い。大人の余裕。

「しらばっくれてもダメだからね。分かってんだよ、豊栄先生が持ってることは」
「んー」

 白衣に手を突っ込み天井を見上げる豊栄先生。セイギの視線を外して思考を巡らせている。そして、ボクの方をちらりと見た。目が合ってドキッとするボク。豊栄先生はボクの様子をうかがっている。目で聞いてくる。『あなたはどう思ってるの?』と。

「え、えーとぉ……昨日商店街で豊栄先生を見かけました」
「………………」

 驚く様子もなくじっとボクを見ている。

「アレ、ですよね。能力使ってあの店の料理を味わってた、とか……」
「そうよ。だってあのお店高いんだもん」
「なっ!? そんなことに能力を使うなんて!」
「落ち着けって黒山!」
「あら。こんな力、他に使い道なんてないでしょ? だって『味覚』よ? 美味しい物の味見以外にどんな使い方があるのかしら?」
「佐々木先生ならそんな使い方しない! もっと学校のためになることに使うはずだ!」
「へぇぇ。学校のためねぇ。ふぅーん」

 豊栄先生は口をゆがめジト目でボクを見た。目が泳ぐボク。

「佐々木先生がどうかは知りませんけど、返す気はありませんからね。今日だって駅前のフレンチに行くって決めてるんだから。あのお店、安月給の私達にはなっかなか行けないのよ。ね、佐々木先生!」
「えっ!? えーっとぉ……まぁ……」
「そんなことは知ったこっちゃない! 地球を守るためだ! 早く、佐々木先生! 『吸収アブローブ』を!」
「えっ!? お、おお、おう」
「絶対イヤよ! それ以上近付いたら大声出すわよ!」
「大人げないぜ、豊栄先生……トォーっ!」
「んぐぅっ!?」
「い、今だっ、佐々木先生っ! ア、『吸収アブローブ』をっ!」
「おおおお、おうっ! ああああ、『吸収アブローブ』っ!」

 セイギに口を塞がれて暴れている豊栄先生の手を握りボクは叫んだ。その瞬間、ポッと手が光り――

「ぎっ!? いぎゃぁぁいぃぃっ!」

 舌を思いっきり引っ張られた。ように感じた。
 突然の痛みに口を押えるボク。とその時、豊栄先生の体が大きく揺れ、セイギにもたれかかるように倒れた。ボクは慌てて駆け寄ると、セイギと二人で豊栄先生をベッドに運んだ。

「黒山、豊栄先生は……」
「大丈夫。ちょっと気を失っただけだから。すぐに目が覚めるよ。それに……目が覚めたら能力に関する記憶は全部消えてる」
「えっ? それはどういう……」
「文字通りの意味さ。能力を『吸収アブローブ』されると記憶も一緒に奪われる。能力を使ったことも、今俺たちと話したことも、能力に関することは全部消える。俺は『防御プロテクト』してるから大丈夫だけどね」
「……そ、そうか」

 ボクたちは豊栄先生をベッドに残し、保健室を出た――

 廊下を歩きながら、ボクは口を開いた。

「なあ、黒山。先生思うんだが」
「なに?」
「先生が黙って『吸収アブローブ』するだけでよかったんじゃないか?」
「………………」

 セイギは黙っていた。
 ボクはこれでも教師なので、セイギが深く反省していることは分かった。

  ◆

 ボクたちは人目に付かないところまで移動すると、豊栄先生から奪った『味覚』の能力をセイギに『共有シェア』した。

「完了。状態確認……触覚、嗅覚、味覚、問題なし……能力統合により『知覚時間』二十四時間に強化……スキル『知覚移動』と……『知覚範囲拡大』! 『発動遅延』! 『知覚強弱』! それに『熱感知』まで! ……先生はやっぱり凄いよ……この調子で残りも見つけるから! これからもよろしく! じゃあ!」

 そう言い残し、セイギは行ってしまった。

  ◆

 数十分後。ボクは空っぽの教室に入った。

「味と聞いて……真っ先に浮かんだんだよなぁ、これが」

 目当ての女子のカバンに手を突っ込み、縦長の袋を探し当てて袋口を開けた。

「サトミのリコーダーっ!」

 じんわりと痺れる両手。そしてその感覚はしっかりと舌先にも感じていた。

  ◆

 度の強いメガネをかけているサトミ。ちょっと要領が悪くて、勉強も運動もいつも及第点ギリギリ。勝ち組と負け組の狭間を毎日一所懸命に生きている女の子。手助けしなくても一人で頑張れる子なんだけど、やっぱり気になってついつい様子をうかがってしまう。焦ってたりドジってたりもするけれど、笑顔のサトミを見るとホッとする。
 そんなサトミを見ていて気付いたことがある。幼いメガネっ娘かと思いきやよく見るとその唇は大人っぽくて妖艶。ぽってりと肉厚で血色もよくて、なんていうか……美味しそう。リコーダーを吹いてる時なんかは特になまめかしくてもう……

「じゅるっ……むふふ……」

 ボクはよだれを吸い上げた。

「おっと、まだ早いな。サトミの音楽の授業は午後からだから、ひとまず……発動遅延!」

 リコーダーの感覚がボクの中から消えた。
 『発動遅延』は豊栄先生から吸収したスキルで、その名の通り知覚の発動を遅らせることができる。豊栄先生が『味覚』の能力で旨いもの巡りするためにどうしても必要なスキルだったのだろう。
 そしてもうひとつのスキル『知覚強弱』。実はこのスキル、地味に欲しかった。というのも、一度能力を発動させてしまうと終了時間が来るまでずっと敏感な状態が続く。自分の意志で能力を中断することができないのだ。この前スズの足裏で三回も抜くことになったのもそのせいで、あのすっぱいニオイをずっと嗅がされてたらそりゃ……。この『知覚強弱』を使えば知覚をミュートできる。本当にこのスキルは欲しかった。たぶん豊栄先生もキツい経験の中でこのスキルにたどり着いたんだろうな……

  ◆

 午後。給食を終えたボクは職員室にいた。
 テストの採点をしているふりをしながらぼそっとつぶやく。

「……知覚再開……」

 再びじんわりと痺れる手と舌。そして感じる……誰かがリコーダーを持っている感覚!

「きたぁぁ! サトミぃぃっ!」

 ボクは小さくガッツポーズをした。

  ◆

 ぺたぺたとボクの手を触るサトミ。リコーダーの穴の塞ぎ方を練習しているようだ。たどたどしい指の動きが気持ちよくて開始数分で勃起してしまった。すぐにでも知覚をち○こに移したかったが職員室でそれはマズいので我慢。

『チュッ』

 きたぁぁ! サトミのキスっ! ボクの唇にキスっ! ぽってりと柔らかい感触っ! ボクの唇をキュッと挟み込むようにふさぐっ!

(あああぁぁぁ……やぁぁぁわぁらかぁぁぁ……)

 サトミはぱくぱくと何度も吹口を咥え直して位置調整する。

(なな……なんというテクニシャンっ!)
『……そんな……テクニシャンだなんて……私……ファーストキス……なのに……』
(おおっ! そうかぁっ! 初めてかっ!)
『……はい……先生が……初めて……です……ペロッ』
(ぬぉふぁっ!)

 唇を舐められたっ! ちょっぴり濡れたっ! サトミの舌の感触っ! なんという……なんという……ぬくもりっ! そう『熱感知』のおかげで今回からぬくもりを感じるのだっ! 人肌のぬくもりが生むこの圧倒的なキス感っ! 愛情と信頼が満たされた時だけに許されるもっとも基本的な粘膜の接触っ!

(ハァハァ……ヤバい……これはヤバいな……ち○こ痛い……)
『……私……よくわかりません……ペロッ』
(うほぉっ……ま、またっ……よ、よし、先生も……レロレロぉぉっ!)

 サトミの舌先に舌先で応える。ほんの舌先だけでペチャペチャと唾液交換。サトミは……ミント味っ! そうかっ! ハミガキしたなっ! 給食後のハミガキだなっ! キス前のエチケットだなっ!

『……はい……』

 ああ……なんていい娘っ! うん、美味しいっ! サトミとのキスは爽やかで温かくて美味しいっ! ああっ、もう焦らさないで、次の……次の段階にぃぃっ!

『……はい。じゃあ吹きますね? スゥ……フゥゥゥゥ』

 うおぉぉぉ! 生温いサトミの息がボクの口の中に入ってくるぅぅ! んんっ? こ、これは……ミントの香りに混ざるこのニオイは……食べ物のニオイか? そうか、給食で食べた物のニオイかっ! サトミの胃の中で消化されつつあるパンや牛乳、そして生姜焼きのニオイかっ!

『……スゥ……フゥゥゥゥ』

 いつも通りに一所懸命なサトミ。リコーダーの穴をぱたぱたと押さえながら、強弱を付けて息を吹く。ボクの手をぱたぱたと愛撫しながら、ほんのりと酸っぱくて生臭い息をボクの口の中に吹き込んでくる。

(……ペチャ……ペチャ……おいひぃ……サトミぃ……キスぅ……)

 舐める。息と一緒に飛び散るサトミの唾を舐める。味わう。人肌のあたたかさ。ほどよい粘り気。一番搾りの少女の唾を口の中いっぱいでテイスティングする。

(……ふわぁぁぁ……サトミの口の中ぁぁ……クサぁぁ……いいニオイぃぃ……)

 サトミの口の中に鼻を丸ごと突っ込む。そしてニオイを嗅ぐ。生臭い洞窟のニオイ。一所懸命にリコーダーを吹けば吹くほどに、酸っぱい胃酸臭が口の中に溜まる。サトミが……いつも清潔にしてるサトミが……こんなにもニオわせてるなんてっ!
 ボクの鼻をはむはむと甘噛みしながら、口臭も気にせずにおもいっきり息を吐くサトミ。なんとすばらしいことかっ! 女子の口の中を直接嗅ぐプレイっ! 彼女がいたってこんなことできないでしょっ!

『フゥゥゥ……フッ! ……ハァハァ……ちょっと休憩』

 サトミが吹くのをやめた。リコーダーの穴を押さえたまま口が離れる。サトミの体温にまで温められた吹口が外気で急速に冷めていく。吹口と連動しているボクの鼻先がすーっと冷たくなる。そして――

(……スンスン……スンスン……ぐはぁっ! クッセェェっ! うはははっ!)

 冷めて乾いたリコーダーの吹口からの異臭。唾が乾くことで発する強烈なニオイ。サトミの唾のニオイの第二形態。ぷーんとボクの鼻をピンポイントで刺激してくる。生々しいニオイのライブに興奮が止まらない。

(……スンスン……クセェ! ……スンスン……ぬはぁ、クセェ!)

 嗅いでしまう。ついつい嗅いでしまう。悪臭寄りのニオイなのに嗅いでしまう。それが少女のニオイだと思うとやめられない。こんな人間味のあるニオイを出せるのかと思うとやめられない。そして――

(……レロレロ……うはぁ、にがっ! ……レロレロ……ふわぁぁ、おいちぃ……)

 冷めた唾をぺろりと舐める。味気ないリコーダーにほんのりと苦みがトッピング。口に入ったサトミの唾がツンと生臭く鼻に抜ける。嗅覚と味覚、セットでサトミを味わう。サトミのクサい部分を味わう。

  ◆

『……なんか…………恥ずかしい…………です……』

 もじもじと指を動かすサトミ。楽譜を見ながら次の準備を整えている。

(ああ……もう我慢できないっ!)

 ボクは席を立つと、勃起したち○こを隠しながらトイレの個室に急いだ。

 ズボンを下ろして便座に座ってボクはイメージする。鼻、唇、舌、そしてち○こ。知覚を適切に配分する。リコーダーになっている自分を最大限に味わうために知覚配分の最適解を探り出す。

『……っ! 先生っ……こ、これって……』
「ああそうだ。ち○こだ。サトミが指で押さえてるそれは、間違いなく先生のち○こだ」
『ええぇぇぇ……そんな……私……リコーダーを上手に吹きたいだけなのに……』
「そうだサトミ。だから先生はこうしてち○こを差し出してるんだ」
『え?』
「リコーダーとち○こは構造的に同じなんだ。亀頭があり、竿があり、先っぽに穴があるだろ? だからな、サトミ。先生のち○こを気持ちよくすることがリコーダー上達の早道なんだ。さあ、吹くんだ! ぱくっと咥えて! 先生のち○こをっ!」
『……はい……私……がんばりますっ! えいっ!』

 チュッとサトミのキス。ち○こにキス。亀頭にキス。女子生徒のキス。授業中のキス。制服少女のキス。

「うはぁぁぁぁぁぁっ!」

 腰の力が抜ける。思わず腰を引いてしまう。それでもキスが追いかけてくる。サトミの唇がボクのち○この先っぽから離れない。ぽってりと柔らかくてあたたかいサトミの唇がボクのち○こから離れない。先っぽにチロチロと唾を塗ってくる。
 サトミは勃起したボクの竿を十本の指でしっかりと押さえると、思いっきり息を吹いてきた。

『フゥゥゥゥっ!』
「なはぁぁぁぁぁぁっ!」

 ビリビリとち○こが震える。音は聴こえないが、ボクのち○こがビリビリと鳴り響く。サトミはぱたぱたと指を動かしながらせわしなく竿を刺激する。先っぽを咥えて、先っぽに息を吹き込んでくる。チン先だけの先っぽフェラ。リコーダーフェラ。

「あぁぁぁぁっ! サトミぃぃぃっ!」

 ボクは便座の上でガクガクと悶えながらサトミのフェラを味わう。熱い。サトミの熱っぽい舌で先っぽが熱い。少女の生臭い息を全力で嗅ぎながらガクガクと腰を振る。固く固く勃起が高まる。サトミはその分厚い唇でボクのチ○コを舐めまわす。
 ボクは唇にも集中する。サトミの唇に唇を合わせる。キス。フェラされながらキス。キスとフェラを同時に堪能っ! 通常では絶対に不可能な組み合わせっ! リコーダーであるボクだからこそなせる業っ! 知覚能力を自由に配分できるボクにしかできない技っ! サトミのぷっくり艶しい唇を上と下でねっとりと味わう。

『フゥゥゥゥっ!』

 サトミの指先に力が入る。ギュギュッと竿が押し込まれる。刺激につられて玉が収縮する。発射に向けて弾が装填されていく。
 便座をきしませながらボクは悶えまくる。サトミの唇にボクの唇をビタッと重ねる。サトミのクサい息を必死になって吸い込む。ニオイを味わう。唾液を味わう。ぬくもりを味わう。粘膜を味わう。ジュワジュワと脳汁が噴き出してくる。

「しゃ……しゃとみぃぃぃっ! ぎぃ……ぎもぢいいぃぃっ! …………ううっ……ぐぅっ!」

 射精。
 亀頭に押し付けられた唇に向かって射精。
 濃厚なキスをしながら幸福感たっぷりの射精。
 鼻奥に突き抜ける生臭いニオイで射精。
 少女のフェラで射精。

『チュッ……チュッ……チュッ……』

 サトミは、ボクの敏感な先っぽに何度も何度もキスをしてきた――

  ◆

 その夜、自宅に帰ったボクはカップラーメンをすすっていた。

「サトミのフェラ……最高だったなぁ……。最高すぎて、あの後眠くて仕事にならなかったなぁ、はは」

 思い出しながらズズズっと麺をすする。
 夕食中にも関わらずムラムラしてきた。一度ムラムラしてきたら、もう抜くことしか考えられなくなる。ち○こを勃起させながら急いで食事を終わらせる。

「リコーダー、オン」

 ゼロにしていた知覚強弱をオンにする。ち○こがビクンと反応する。サトミのリコーダーとまだつながっているち○こ。リコーダーはサトミが持って帰ったはず。今はサトミの自宅にあるはず。サトミの部屋のどこかにあるはず。リコーダー袋に収まっているはず。

「……スンスン……スンスン……」

 微かに香るサトミのニオイ。サトミの唾液のニオイ。つばの乾いたニオイ。サトミのくっさいニオイ。
 リコーダーに残るサトミのニオイを嗅ぎながらボクはち○こを擦る。ニオイでサトミの唇を思い出しながらオナる。ゆっくり、ゆっくりと高まっていく。きゅぅっと玉袋が収縮する。いいズリネタだ。とても官能的だ――

「……ハァハァ……サトミぃ……サトミぃ……ハァハァ……はぅぁっ!?」

 その時、いきなりち○こを握られた。

「サ、サトミかっ!? こ、こんな夜中にリコーダーの練習する気かっ!? ……くはぁっ!」

 ぱくりと先っぽが咥えられた。

『先生? 私、リコーダー上手になりたいって言ったでしょ? だから、頑張りますね。えいっ!』
「ふわあぁぁぁぁ!」

 サトミの激しいフェラが始まった。自宅にいるサトミ、学校の時よりも激しいフェラ。一所懸命に練習するフェラ。周りの友達に遠慮することのないフェラ。努力のサトミの集大成なフェラ。
 ボクはサトミの唇にむしゃぶりつく。サトミの努力にむしゃぶりつく。周りを気にすることなくむしゃぶりつく。
 風呂上がりのいいニオイ。ハミガキのいいニオイ。胃の奥からうっすら薫るカレーのニオイ。

「じゅるるぅぅっ! おぉぉぉおいぢぃぃぃっ! 女子の唇ぅぅぅっおぃじぃぃぃっ!」

 腰を振る。昇天に向かって腰を振る。サトミの……サトミの口の中に……もう一発……もう一発ぅぅっ!

「あ……あっ……あぁぁぁぁっ……さ、サぁトぉミぃぃぃっ! ……うっ!」

 あっという間の出来事。サトミの唇にまた抜かれてしまった。ゆっくり抜いて静かに眠りに就くつもりだったのに――

『ぱくっ』
「あっ……」

 サトミの唇がまたボクのち〇こを咥えた。萎える間すらもらえない。サトミ……一所懸命すぎるよ……

「あ……あ……あぁ……」

 気付いてみればボクはまたち〇こを握っていた。サトミにキスをしていた。サトミの唇を舐めていた。サトミのニオイを嗅いでいた。もうサトミのことしか考えられなくなっていた。サトミの唇をおかずにして、ボクは狂ったようにオナり始めた。

「ああぁぁっ、サトミぃっ! 付き合うぞぉっ! 先生はサトミの練習に最後まで付き合うぞぉっ!」

 サトミはまだまだやめそうにない。長い夜になりそうだ――


6.体操服

 翌日、ボクはげっそりした顔で登校した。

「先生おはようございまぁす」
「……ん……ああ、おはよぉ……」
「先生顔色悪いよ? 大丈夫?」
「……ん? ……ああ、大丈夫大丈夫。ありがとな、はは」

 頭が働かない。最後は水っぽいのが出てたしな……本当に大丈夫かなボク。
 その時――

「先生」
「わっ! し、新崎か。お、おはよう」
「おはようございます。先生……ちょっとエッチすぎるよ。フフ」
「えっ!?」

 笑顔でボクを見上げる新崎ヒヨリ。大胆な指摘の割に、耳まで真っ赤にしている。

「新崎……もしかしてオマエ、能力を……」
「えへへ」

 新崎は照れ臭そうに笑った。と、ボクの袖を引っ張りながら耳元で囁いた。

「私ね……先生のこと、好きだよ」
「はぁっ!?」

 ヒヨリはぴょんとボクから離れた。

「だから先生、もうちょっと待ってね。もう少しで完成しそうなんだ。先生エッチだから、このスキル絶対に喜ぶと思うよ。フフフ」
「新崎、オマエ、何を言って……」
「えへっ。じゃあね先生っ」

 ヒヨリは小さく手を振ると小走りで去った。
 茫然と立ち尽くすボク。昨夜のオナりすぎで頭が着いてこない。ただ――

(先生のこと、好きだよ)

 突然の告白に、胸がときめいていた。

  ◆

 ボーっとした頭のまま一時限目の授業をなんとかかんとかこなしていく。

「……スンスン……ぐほぉっ」

 サトミのリコーダーのニオイに覚醒効果があることを発見したボク。ガム代わりにサトミのニオイを嗜みながら授業を進めていった。

「……スンスン……スンスン……ああ、ついにニオイしなくなったか……」

 さんざんお世話になったサトミのニオイが消えた。二十四時間が経ち、リコーダーの知覚効果が切れた。その頃にはしっかりと目が覚めていたし、性欲もすっかり回復していた。

 リコーダーを失ったボク。圧倒的な喪失感。その禁断症状に耐えられず、ボクはまた空っぽの教室に入っていった。

「……あれは……」

 ボクの目に入ったのは体操服の袋。その席の主は――

「ハルカっ!」

 学年一の巨乳の持ち主。
 ボクは迷うことなく袋に手を突っ込んだ。

  ◆

 次は体育。ボクはいつもの理科準備室でドキドキしながら待機していた。最近はこの部屋に入り浸りすぎて仕事が溜まりまくっているがそれはそれで仕方ない。女子生徒たちとのふれあいこそが最優先事項だ。それはそうと――

「はわぁぁぁ……ふかふか……気持ちいい……」

 ハルカの体操服袋の中は洗いたての柔軟剤のニオイで充満していた。体操服の上着は折り畳まれて、ボクの顔を挟むようにふかりと包み込む。丈夫で柔らかな素材。なんの味もしない清潔な生地。ハルカが袖を通す前の体操服。一発抜きたい気持ちをぐっと押さえて持ち主の登場を待つ。メインディッシュはこれからだ。慌てない慌てない――――はっ!

 体操服が袋ごと宙に浮いた。ハルカだ! 教室に戻ってきたハルカがいよいよ体操服に着替える!

「ああぁっ! 見たいぃっ! 女子が着替えるところをぉぉ見たいぃぃっ!」

 女子生徒たちが教室で一斉にぬぎぬぎしている光景っ! そんな極楽浄土な世界を見ることはおろか会話を聞くことさえもできないという地獄! 悔しい気持ちを押し殺して、ボクは両手に集中する。ハルカの体操服シャツと一体化したこの両手に集中させる。

「んっ? うおぉ? うおぉぉぉ?」

 広がる! 体操服が広がる! そして、ハルカが入ってくる! 頭から入ってくる! 一気に、ズボッと、ボクの両手の中を通過してハルカが体操服から頭を出した! そしてボクの両手はハルカの身体をっ! 身体をっ! 身体……を?
 な、なんだこの感触はっ!? 肌の感触ではない! ツルツルの繊維の感触……制服? これは制服か?

「ハルカっ! オマエ、制服の上から体操服を着たのかっ!?」

 窮屈な体操服の中。目いっぱいに伸びた体操服は制服をガサガサと絞めつける。そこへ追い打ちをかけるように体操服の中に手を突っ込んでくるハルカ。腕も肘も全部体操服の中に収めてぐいぐいと広げる。伸びきった空間の中でゴソゴソと腕が動き回る。

「な、なにをやって……はっ! 制服を脱いでるのかっ!」

 柔らかく伸びる体操服を内側から広げて作り上げた空間。言わばそこは簡易更衣室。外からの視線を遮りながらハルカは器用に制服から腕を抜いていく。ハルカの悪戦苦闘がボクの両手を通して伝わってくる。まずは左手。そして右手。最後に体操服の襟元を開きながら――ぐいっと制服を取り出した! 成功だっ!

『ハァ……いつも大変なのよねぇ……胸がジャマで』

 体操服からジャマな制服が無くなった。突っ込まれてたハルカの両手も無くなった。

「はうっ!」

 体操服はふわりとハルカを包み込む。体の線に沿って優しく包み込む。細い肩、すらりとした背中、そして、こんもりと突き出た胸。おっぱい。Eカップはありそうな見事な巨乳!
 ボクの手に感じるハルカの胸周り。その巨乳を支えるブラジャーの感触。ピンと張りつめたブラ紐。少女の乳房を守るカップ。下乳を支えるワイヤー。幅のある背中のホック。

「はわわわ……」

 着替えの続きをしているハルカ。ふわふわと揺れる体操服シャツ。ハルカの肩を撫で、背中を撫で、巨乳の上乳やでっぱりをふわふわと撫でる。
 ボクはハルカの身体のラインに沿って指を這わせる。なめらかな肌。やわらかいブラ生地。張りつめたブラ紐とホック。
 ボクはハルカの身体に舌を這わせる。あったかくて塩気のある肌、ブラ生地に舌の水分を持っていかれそうになり、口直しに固くて弾力のある鎖骨をぱくりと咥える。
 ボクはハルカの身体のニオイを嗅ぐ。肌から香るあたたかみのあるローズの香り。ブラパットの奥の奥まで染み込んだ汗と洗剤の混ざったニオイ。そしてほんのり香ってくる脇のニオイ。

「……天国……ここは天国か……」

 いつの間にかボクはち○こを握りしめていた。ハルカの体操服をち○こを巻き付けていた。あやうく昇天するところだった。

  ◆

 グランドに出たハルカ。そして体育の授業が始まった。

――ピッ

 窓の外から笛の音が聞こえる。笛に合わせてハルカは両手を前に出した。前にならえだ。次の笛で今度は両手を横に広げる。感覚を取ってグランドに広がる。

――ピッ、ピッ、ピッ、ピッ……

 ハルカはアキレス腱を伸ばし始めた。ブルッ、ブルッと小さく上下に揺れるおっぱい。ボクはハルカのおっぱいをタッチする。巨乳の表面を撫でるようにタッチする。ブルンッ、ブルンッとボクの両手に感じる重量感。ブラの拘束が無ければもっとボヨンボヨンと揺れることだろう。

――ピーッ

 ハルカが背伸びをする。グーッと体操服が伸びる。ハルカの身体のラインにピッタリと張り付くように伸びる。おっぱいの膨らみを強調するように伸びる。ボクはすかさずおっぱいにタッチする。さわさわと表面を撫でる。ブラの刺繍の凹凸を手のひらで感じながらイヤらしい手つきで撫でる。
 そして頬を擦り付ける。おっぱいに頬を擦り付ける。ボクのニオイでマーキングする。巨乳のてっぺんにキスをする。唇でぱくりと咥える。ブラの厚みの向こう側にある乳首を想像しながら、ブラの先っぽをペロリと舐め上げる。
 頂上から下乳へとレロレロと移動する。ブラの味を味わう。クンクンとニオイを嗅ぐ。ムワッとした熱気の中に感じるほんのりとした塩気。しかし――

「ぐはっ! もどかしすぎるっ! ここは地獄かっ!」

 女生徒の巨乳を前にしてただ撫でることしかできないっ! ガッツリ揉みしだくことができないっ! 揉めないおっぱいなんか意味ないだろっ! おっぱいなんて揉んでナンボだっ!

「くそっ、ブラジャーがジャマだっ! ブラの向こうにハルカの生乳があるってのにっ! ああっ! ブラになりてぇっ!」

 さわさわとブラの表面を撫で回しながらボクは叫んだ。こうなりゃ脇の下のニオイでも嗅いでやるっ! スンスン……

「ふぉっ!? おほぉぉ、いいニオイぃぃぃっ!」

 体操服の中は徐々に熱気をおびてきた。上昇した体温のおかげでハルカの脇はほんのり香しくなってきた。クサくはない。ちょっぴりとした刺激があるだけのこと。鼻の奥をツンと刺すニオイ。これはまだまだ期待できるな。

――ピッ、ピッ、ピッ、ピッ……

「お? おおっ? おおおぉぉぉっ!?」

 跳躍っ! ジャンプっ! ハルカが飛ぶっ! 上下に飛ぶっ! 揺れるっ! おっぱいが揺れるっ! 重量感おっぱいが上下に揺れるっ! 着地した瞬間におっぱいがブルブルと震えるっ!

『ハァハァ……む、胸が……お、重いよぉぉ』

 擦るっ! ハルカのおっぱいがボクの顔を擦るっ! なんという迫力っ! なんという弾力っ! 手のひら一杯にズシンと圧し掛かる巨乳っ! がっしりとブラで固定されたおっぱいが、体操服の中で激しく荒れ狂うっ!

「ちっ、ち○こっ!」

 ハルカの跳ねるおっぱいをち○こで味わうっ! ソフトボールのようなおっぱいをちんこで迎え撃つっ! 弾き飛ばされそうなボクのち○こ。ブラの刺繍のざらつきが気持ちいいっ!

「ぐぅっ……ウッ!」

 ボクは我慢できず、柔軟体操中に一発抜いてしまった。

  ◆

 ボクが賢者タイムに入ってる間にハルカの柔軟体操は終わった。そしてハルカは長距離走のスタートラインに立った。

――ピッ

 スタート。

「お? お……お……おおぉぉっ!」

 揺れる乳。一歩一歩と上下に弾む。体操服の内側を擦り上げる。跳躍した時の荒ぶる乳揺れとは違う、一定したリズムの心地よい揺れ。親しみのあるいつもの上下動。

「ハルカっ! オマエ、こ、これは……オナニーの動きぃぃっ! こ、これは、パイズリの動きいぃぃっ!」

 心地よいハルカのおっぱいが萎んでいたボクのち○こを刺激する。血が集まり、ムクムクとち○こが起き上がる。
 勃起ち○こを巨乳の谷間に押し付けて、リズミカルな上下動を味わう。ブルンブルンと棒をしごき、ズシンズシンと玉を叩く。頭の中はハルカのおっぱい。

「ブフゥーッ! ブフゥーッ!」

 目が血走り、鼻息が荒くなる。気持ちよすぎるち○こで頭がおかしくなる。体操服の中はホカホカで、男女の激しい運動を錯覚させる。実際ボクは、教え子にこんなにもエロいことを強要してる!

『ハァハァ……せ、先生……胸……重いよぉぉ……ハァハァ……走るの……しんどいよぉぉ……』

「おぉぉっハルカぁぁっ! 可哀想にぃぃっ! ほらっ、これでどうだぁぁっ!?」

 ボクはハルカのおっぱいを両手ですくい上げる。ズッシリとした二つの肉塊。手のひらいっぱいに下からすくい上げる。グニュンっ、グニュンっと柔らかい塊の感触。揺れに合わせてボクは両手を上下する。

『ハァハァ……先生、ありがとう……ちょっとだけ……胸……楽になったよ……エヘヘ……』

 ハルカの笑顔。気遣いの笑顔。本当はボクの両手なんてなんの役にも立ってないのに無理矢理の作り笑い。健気なハルカの笑顔を思い浮かべた瞬間、ボクの理性は飛んだ。

「ハ、ハルカぁぁっ! うぉぉぉっ! クンクンクンクンっ! レロレロレロレロぉぉっ!」

 脇を嗅ぐっ! 汗だくの脇を嗅ぐっ! ムレムレの脇を嗅ぐっ! 体操服に染み込む脇汗を嗅ぐっ!
 汗を舐めるっ! 脇汗を舐めるっ! ぬるくてしょっぱい脇汗を舐めるっ! 芳醇で苦味のある脇汗を舐めるっ!
 乳を持ち上げるっ! ガッツリ掴んでち○こをこするっ! ハルカの脇汗にまみれながら、重厚なパイズリで自分を追い込むっ!
 舌先をへそに差し込むっ! むわむわの熱気で立ち上る汗と洗剤の香りっ! 大量に流れてくる汗をちゅーちゅーと吸うっ! 飲めば飲むほどに塩分で喉が渇くっ! 
 ハルカの背中に抱きつくっ! 華奢な背中は汗でベチャベチャっ! 巨乳を支える細い肩っ! 肩甲骨から背骨、くびれた腰までねっとりと舌を這わせるっ!
 頭が痺れるっ! パイズリにのめり込むっ! ハルカのパイズリっ! 汗だくのパイズリっ! むわむわのパイズリっ! ベチャベチャのパイズリっ!

「ハっ……ハルカぁぁぁ……パ……パパパ、パイズリぃぃぃっ!」

 射精。
 恍惚の射精。
 百点満点の射精。
 最高の女学生パイズリ。

 ……と、ここで終わるはずだったのに……

「……ぁ……ぁ……ぁぁぁ……」

 走り続けるハルカ。
 揺れ続ける巨乳。
 揺れに合わせ、パイズリは続く。
 揺れに合わせ、しごかれるち○こ。
 断続的に放出される精液。
 出しても出しても、ハルカは揺れを止めない。止めてくれない。
 射精が……射精が……止まらない……

「……し…………搾られ…………」

 おっぱいは、いつまでもいつまでもボクのち○こをこすり続けた……

  ◆

 ようやく体育の授業が終わった。

「ハァ……ハァ……や、やっと終わった……」

 授業中、延々とハルカの巨乳に搾り取られ続けたち○こ。抜かれてはパイズられ、抜かれてはパイズられの繰り返し。玉が空っぽになるまで搾り取られ、ボクはもう魂まで抜けかけていた。

 教室に戻ってきたハルカ。授業が終わって体操服を脱ぐハルカ。空っぽのボクは背中をゾクゾクさせながらハルカの上半身に別れを告げた。
 天国と地獄の狭間で、ボクは気持ち悪い笑顔で笑った。

  ◆

 お昼休み。
 ボクは給食のパンをかじって目を閉じた。

「……ムフっ……ヌフフ……」

 口いっぱいに広がる汗の香り。袋の中の体操服のニオイ。ハルカの汗をたっぷり吸って冷えきった体操服のニオイ。しょっぱくて生臭い少女の残り香。
 ジャム代わりの体操服。食べ飽きた給食のパンもハルカの香りのする滋養強壮食品に早変わりだ。

 そんなスペシャルな給食を楽しんでたその時――

「あー、佐々木先生ぇ」

 げっ。教頭……

「きょ、教頭……」
「お食事中スミマセンねぇ。ただねぇ、佐々木先生ぇだけなんですよねぇ、月報出してないのわぁ、んん?」
「ぐっ……す……すみません……」
「んん? 早くしてくださいよぉ、佐々木先生ぇ。ヌヒヒぃ」

 教頭はボクの肩を叩き、向こうに行ってしまった。なんだったんだよ……

「クソっ……ハゲが……クセぇなぁ……」

 ボクの周りには教頭の強烈な口臭が残った。チッ。教頭の口臭、日に日に臭くなるな……せっかくのスペシャル給食が台無しだ……

  ◆

「先生っ! 見つけたっ! 『聴覚』の持ち主っ!」
「おお、黒山か」

 興奮気味のセイギ。その目はキラキラと輝いていた。

「新崎ヒヨリだっ! アイツが『聴覚』を持ってるっ!」
「……ああ……」

 新崎ヒヨリ……

(先生のこと、好きだよ)

 ヒヨリの告白を思い出しキュンと胸がときめく。

「……なぁ黒山。新崎のことは先生に任せてくれないか?」
「えっ! で、でも……」
「こういうのは先生一人の方が確実だって。ほら、豊栄先生みたいなこともあるしな」
「うっ……んー、わかったっ! 先生に任せるよっ!」
「おう。任せとけって」

 ボクとセイギは固い握手を交わした。


7.スポブラ

 数日後。

「失礼しまぁす」

 生活指導室に新崎ヒヨリがやってきた。

「昼休みにゴメンな新崎」
「んーん。いいよ先生」

 ヒヨリはにっこりと笑った。

「新崎……今日はその……」
「知ってる。能力のことでしょ?」

 ヒヨリと目が合った。クラスでは地味で目立たない存在のヒヨリ。いつもはおとなしいあのヒヨリが熱い視線と潤んだ瞳でボクを見つめていた。

「取りに来たんでしょ? 私の『聴覚』の能力。えっと……『吸収アブローブ』だっけ?」
「なっ! どうしてそれを……」
「だって私『聴覚』の能力者だよ? フフ」

 ヒヨリは楽しそうに続けた。

「私全部知ってるんだ。黒山君のこと、なんとか星人のこと、豊栄先生のこと、触覚嗅覚味覚の三つの能力のこと。それから……先生がエッチなことに能力を使ってるってことも、ね」
「ぐっ……」

 言葉に詰まるボク。コイツ……詳しすぎる……。星人のことなんてボクもすっかり忘れていたのに……

「そういえば黒山君、『視覚』の持ち主ももう見つけてるみたい」
「なっ、なんだってっ!? し、『視覚』は一番欲しかったヤツじゃないかっ! あれが手に入れば覗きし放題……ハッ!? し、しまった……」
「先生、またエッチなこと考えてたんでしょ、もお。フフフ」
「えっ!? あ、いや……アハハ……」

 冷や汗が出る。

「先生」

 ヒヨリの声のトーンが変わった。真剣なまなざしでボクを見つめる。ボクはキョドる視線をなんとか落ち着かせると、教師の顔でヒヨリと視線を合わせた。

「私……先生のこと、好き。学校入った時からずっと。だから……ね。『聴覚』の力は全部先生に使ったの。少しでも先生のこと知りたくて……ごめんなさい……」

 ヒヨリはしおらしくうつむいた。と、すぐに笑顔で顔を上げた。

「そしたら先生、すごくエッチなことしてて……フフ。先生がそんなこと考えてるなんてちょっとショックだったけど、先生も人間なんだな、男なんだなって思ったら可愛く感じてきて……もっと好きになって……」

 真っ赤な顔のヒヨリ。

「私も……その……エッチなことに興味出てきて……って、全部先生のせいなんだからねっ! もおっ!」
「うっ……す、スマン……」

 ボクはドキドキしていた。

「……それで……ね。『聴覚』の能力、吸い取っていいよ」
「!」
「最初からそのつもりだったし。ただ……先生。お願いがあるの。聞いてくれる?」
「……おねがい……?」
「うん」

 ヒヨリはもじもじしながら答えた。

「あのね……今こうして先生と話してることも、能力を取られたら記憶無くなっちゃうでしょ?」

 そんなことまで知ってるのか……ボクはゆっくりと頷いた。

「記憶が無くなっても……先生のこと好きな気持ちは絶対に忘れない! だって、先生のこと好きなの最初からだもんっ! 絶対に消えない! だからね、先生。能力を私に使ってほしいのっ!」
「えっ!? それはどういう意味……」
「先生に私の全部を感じてほしいのっ! 能力を使って、私の……私の全部をっ! そうするって決めたのっ! 今の……今の先生に……私の……私の全部をっ!」

 熱のこもったヒヨリの声。鼻息は荒く、顔は紅潮。感極まったのか目にはうっすら涙が浮かんでいる。

「……わかった。約束する」
「先生っ!」

 ヒヨリの目からぽろりと涙がこぼれた。

  ◆

「新崎……準備はいいか?」
「……うん」

 椅子に座り緊張しているヒヨリ。一度背筋を伸ばすと、ギュッと目を閉じた。
 ボクはヒヨリの背中を支えるように手を添えた。

「……『吸収アブローブ』……」

 ポッと手が光り――

「ぐあぁぁぁっ!」

 予想通り、頭が割れそうなほどの凄まじい耳鳴りが起こる。能力吸収時の代償。ボクはそれに耐えながら、必死になってヒヨリの身体を支える。能力を吸収されたヒヨリは意識を失っている。放っておくと身体が倒れてしまう。

「ハァ……ハァ……」

 ようやく耳鳴りは収まったが、ズキズキと頭痛が残っていた。でもまだやることがある。意識を失ったヒヨリを保健室まで連れていく必要がある。
 ボクはヒヨリの身体をお姫様だっこで抱え上げると部屋を出た。ヒヨリを気遣いながらゆっくりと保健室に向かう。そして保健室に到着した。

 ドアを開ける前、ボクはつぶやいた。

「……ヒヨリの……シャツに……」

 ボクの感覚はヒヨリのシャツとつながった。

  ◆

 保健室の中に入ると、白衣姿の豊栄ナミ先生が座っていた。

「あら、佐々木先生? ……と、その女の子は?」
「うちのクラスの新崎です。気分が悪いって言ってたので連れてきました」
「あらあら。じゃあそこのベッドに寝かせてあげて」

 ボクはヒヨリをベッドに寝かせた。豊栄先生はいつになく真剣な表情でベッドのそばに来ると、ヒヨリの額に手を当てた。手や首を触ったりしながらヒヨリの様子を診ている。

「――うん……大丈夫そうね。このまましばらく寝かせてあげましょ」
「そ、そうですか。よかったぁ。ありがとうございます豊栄先生」

 ボクは豊栄先生に礼をした。豊栄先生はニコリと笑うといつものように白衣のポケットに手を突っ込んだ。

「新崎さんのことは私に任せて。そろそろ授業始まるでしょ、佐々木先生」
「あ! では新崎のことよろしくお願いします!」
「ええ。あ、佐々木先生! 新崎さんが起きたら今日は大事をとって帰宅させますね」
「あ、そうですね。では早退の手続きはボクの方でしておきますので、起きたら帰らせてください」
「はいはーい」

 豊栄先生の明るい返事。その落ち着いた声は人を安心させる。

(……本当に記憶が残ってないんだな。『味覚』の能力を吸収する時、あんなにヒステリックだったのに……)

「そういえば、あれから駅前のフレンチって行きました?」
「えっ!? あれからって!? あのお店の話、佐々木先生としましたぁ?」

(し、しまった! 記憶残ってないんだった! ボク、余計なことを……)

「え、えっと……ボ、ボクの勘違いかなぁ……はは……ああ、あのお店、き、気になりません?」
「……まあ……気にはなってますけど……」
「でで、ですよねぇ! ……え、えっと……こここ、今度一緒に行きたいなぁ、なんて……」
「えっ!?」

(ボクは何を言って……)

「おお、そそ、そろそろ授業に行かないと! ま、また今度誘いますね!」
「……はい……」
「でで、では失礼します!」
「……はい……」

 ボクは保健室を出た。

 豊栄先生は顔を赤くしてうつむいていた。

  ◆

「はぁ……焦ったぁ……」

 深呼吸して心臓のドキドキを落ち着かせる。その時、廊下の角から誰かが飛び出してきた。

「先生っ!」
「わっ! く、黒山っ!」

 セイギだった。

「先生、新崎の方はどうなった?」
「お、おう。うまくいったぞ」
「すげぇっ! さすが先生っ! よし、さっそく頼むっ!」
「せっかちだなぁ……まあいいけど」

 ボクは『聴覚』の能力をセイギに『共有シェア』した。

「完了。状態確認……触覚、嗅覚、味覚、聴覚、問題なし……能力統合により『知覚時間』七十二時間に強化……そして……えっ? このスキルは……『知覚対象物移動』!?……信じられない……いったいどうすればこれだけのハイスキルを……」

 セイギは目を丸くしてブツブツと何かをつぶやいている。

「おい、黒山。ちょっと聞きたいことがあるのだが。聞いてるか、黒山」
「へっ? あ、うん」
「オマエ『視覚』の持ち主も見つけたらしいが」
「ええっ!? な、なんで知ってるのっ!?」
「あ、やっぱり見つけたんだな! 誰だ? すぐ『吸収アブローブ』しに行くから教えろ」
「そ、それは……今は言えない!」

 一瞬動揺したセイギだったが、グッと背筋を伸ばし腕を真一文字に切りながら答えた。

「今、彼と一緒にネデュロス星人を探してる。彼はそういうのを探すのが得意なんだ。実際あと少しでネデュロス星人の居場所を突き止められる……意外と近くにいて……強烈なニオイを発してる……もう少しなんだ! もう少しだけ、彼に『視覚』の能力が必要なんだ!」

 力説するセイギ。……チッ……こりゃどうしようもないな……

「黒山、わかったよ。もうすぐそのなんとか星人が見つかるんだな? 星人が見つかれば『視覚』がもらえるんだな?」
「うん。最終的には『視覚』も『吸収アブローブ』しないとネデュロス星人には絶対に勝てないからね!」

 ボクはセイギに詰め寄った。

「絶対だぞ。絶対『視覚』は渡してもらうぞ」
「あ……は、はい」

 ボクはその場を後にした。

  ◆

 授業が始まって小一時間が過ぎた。

(新崎の様子はどうかな……)

 生徒に問題を解かせている間、ボクは目を閉じて意識を集中した。さっき触れたヒヨリのシャツに意識を集中する。ポカポカと手のひらが温かくなってきた。ということは、ヒヨリはまだ保健室のベッドか?

――あら起きた?

 これは……豊栄先生の声?

――ここは……

 ヒヨリの声。これが『聴覚』の能力か!

――保健室よ。佐々木先生が運んでくれたのよ
――ええっ!? 佐々木先生っ!? ウソウソっ!? 全然覚えてないっ! えーっ!
――ちょっとそんな興奮しないの、病人なんだから。そうそう、今日は帰っていいわよ。許可も取ってあるからね
――え? 帰ってもいいんですか?
――ん。家の人に来てもらう?
――いえ、一人で帰れます
――そう? 気を付けてね
――はい。ありがとうございました

 ヒヨリ、大丈夫そうだな。ボクは能力をミュートすると、授業を再開した。

  ◆

 授業が終わって教室を出たボクは、能力のミュートを解除した。

――コッ、コッ、コッ……

 靴音、上下の揺れ、感じる風、アスファルトのニオイから、ヒヨリが下校中であることが分かった。

――あーあ……やっぱり思い出せない……なんで保健室に運ばれたんだろう……それも佐々木先生って……あぁ、先生に迷惑かけてたらイヤだなぁ……てかなんで忘れてるのよぉ! ……なんか……なんか大事なことを忘れてる気がする……

 ヒヨリはぶつぶつと呟きながら腕を振り回す。腕の動きに合わせて制服のシャツがカサカサと動く。
 身長の低いヒヨリ。その細い腕、華奢な体を包む制服のシャツ。興奮してるせいか体温高めのヒヨリの体から甘酸っぱい体臭がほんのりと漂ってくる。

(ヤバ……)

 ヒヨリのニオイに鼻をくすぐられてムクムクと起き上がるち〇こ。慌てて理科準備室に向かった。

 ボクのことを好きだと言ったヒヨリ。そのヒヨリは今ボクのことを意識しながら歩いている。消えてしまった記憶を思い出そうと必死。そんなヒヨリに胸がキュンとする。
 ボクはヒヨリのシャツになってヒヨリをそっと包み込む。出来るならギュッと抱きしめたい。衝動のままに押し倒してしまいたい。でも今はそっと包み込むだけ。甘酸っぱい香りを嗅いでち〇こを固くするだけ。

 勃起ち〇こを自分の手で慰めながら、ヒヨリの胸に意識を集中する。
 小さなおっぱいを隠すふにふにの綿生地。成長途中の未熟なおっぱいをすっぽりと覆う柔らかな布地。頭からすぽっと被れば装着できるシンプルな構造の女子下着。
 スポーツブラ。略してスポブラ。

 ゴクリと唾を飲み込んで、スポブラの先っぽにそっと触れる。さわさわと優しくやらしく指先で撫でる。布地の奥に感じる肉感。歩きに合わせて小さく揺れる小さなおっぱい。ふにふにの生地から甘ったるいニオイがふわりと香る。
 顔を近付けてちっぱいに頬擦りする。ぷにぷにの胸がぷにぷにとボクの頬を揺らす。ボクは口を開けて舌先を出した。ヒヨリの緩やかなカーブに沿って舌先を這わせる。ペロリとスポブラの先っぽを味見。無味の奥の奥にうっすらと感じる薄い塩味。ヒヨリの汗の味。ヒヨリの体の味。少女の体からの分泌物の味。

「はわぁぁぁ……このスポブラの奥に……ヒヨリの胸が……おっぱいが……乳首がぁぁ! あぁぁぁ、スポブラになりてぇぇ!」

 そうボクが願ったその瞬間――

「うぉぉっ!」

 吸い取られる! まるで掃除機に吸われるみたいに感覚が吸い取られる! ヒヨリのシャツだったボクの感覚が急速に薄れていく!
 こ、これは……ブラかっ!? ヒヨリのスポブラがボクの感覚を吸い取っているのか!
 いや、吸い取られてるだけじゃない!
 別の感覚が流れ込んできている!

「ふわぁぁっ!」

 止まった。
 シャツの感覚はボクの中から完全に消えた。

 代わりに……代わりに感じるこの感覚は……
 キュッと締まったこの感覚は……
 ホカホカでぷにぷにのこの感覚は……
 ポチッと感じるこの感覚は……

「ぶぶぶ、ブラじゃぁ! ひひひ、ヒヨリのぉ、スポブラにぃぃぃ!」

 ボクは、スポブラになっていた。

  ◆

 知覚対象物移動。接触している別の物体に感覚を移すスキル。ヒヨリが持っていたスキル。

「……これが……新崎ヒヨリが……ボクのために……エッチなボクのために……」

 両手のひらいっぱい感じる柔らかな感触。ヒヨリの胸。おっぱい。

「……新崎……確かに……確かに受け取ったぁ! この週末の七十二時間、オマエの体の全部を感じてやるぅっ!」
 ボクはこぶしを固く握りしめた。こぶしの中はふにふにのおっぱいで満たされていた。

  ◆

 家へと向かうヒヨリ。
 ヒヨリの歩行に合わせてポヨポヨと上下に揺れる二つのふくらみ。幼いそのふくらみにはプリンのようなトロトロさはない。代わりにあるのは張り。大きくなろうと一所懸命なぷにぷにの張り。

「この未熟さ加減っ! 最高ぉぉぅ!」

 ヒヨリの胸を揉む。少女の胸を揉む。ふくらみかけの胸を揉む。直におっぱいを揉む。突起ごと包み込んで揉む。
 柔らかい。あたたかい。しっとりと汗で湿っぽい。ふにゅふにゅの触り心地だけで昇天しそう。

「のほおぉぉ!」
 
 感覚を一点に集中する。指先に集中する。ヒヨリのおっぱいの先っぽに集中する。
 おっぱいの頂点。ちょこんとした突起。小さな小さな二つのさくらんぼ。

「ヒヨリの乳首ぃぃぃ!」

 ブラの中でクニクニと可愛らしい動きをする乳首。
 ちょみちょみと摘む。ぴょこぴょこと転がす。ちろちろと舐める。ずずぅっとニオイを吸い込む。

「あまぁぁ……なにこれ……甘くて……おいしくて……なんだこれ……」

 揺れの中、ぷるぷるのおっぱいを下からすくうように持ち上げ、夢中で乳首を味わう。甘ったるい女の子の味。未成年女子の未熟な果実。手が、鼻が、舌が、やめられない、止まらない。

「おおおぉぉぉ……ぉっ……ぉぉっ……」

 いつの間にはボクは、ちょっとだけ射精していた。

  ◆

――タッ、タッ、タッ……ゴソゴソ……カチャカチャ……ガチャ……ギーッ……

 ドアを開ける音。そして、

――ただいまぁ。
――あら、ヒヨリ? 早かったわね。
――うん

 帰宅。他人の家の玄関のニオイがふわりと拡がる。

――どうしたの?
――早退してきた
――えー! 大丈夫なの?
――うん

 心配する母親。いつもどおりの娘。

(新崎、もうちょっと説明しろって……お母さん心配してるじゃないか……)

 ヒヨリは階段を上って自分の部屋に入った。

  ◆

(ぅ……むぅほぉ……)

 女の子の部屋のニオイ。ミルキーで清潔な香りの奥に感じる染みついた生活臭。育ち盛りの少女から日々生み出される汗、皮脂、おなら、おりもの、経血……それらが、床、壁、天井、カーテンやベッドの隅々にまでこびりついて出来上がったヒヨリの部屋のニオイ。その甘美さにクラクラする。

 カバンを置き、机の引き出しを開けるヒヨリ。

――先生、ただいまぁ。フフ。

(はぁっ!?)

 ボクへの挨拶? まさかボクがブラになってることを知って……いやいやそんなはずは……ハッ、そうか、写真かっ!? ヒヨリの引き出しの中にボクの写真が入ってるのか?
 そのことに気付き、ボクは胸をときめかせた。そして、動揺を隠すようにヒヨリの胸を揉みまくった。

――プチ……プチ……

 シャツのボタンを外し始めたヒヨリ。き、着替えシーンっ! 見たいっ! しかし『視覚』の能力がないっ! 見れないっ! クソッ! セイギの野郎……
 ブラを覆っていたシャツがはらりと取り払われた。シャツの内側にこもっていた熱と体臭が部屋に放出される。またこの部屋のニオイの肥やしになる。
 スカートも脱いだヒヨリはシャツと一緒にハンガーにかけると、着心地のいいスウェットを被った。柔らかな肌触り。洗い立ての柔軟剤の香り。
 ブラを覆った清潔なスウェットとは逆に、内側は生々しく蒸れた湿っぽさ。そのコントラストに勃起のドキドキが止まらない。

――はぁ、疲れたぁ!

 ヒヨリはボフッとベッドにダイブした。

(うにゅぅっ!)

 ベッドに埋まり、スウェットに埋まり、そのままズブズブと沈んでいって、動きが止まった。
 つぶれたおっぱい。つぶれた乳首。ドクドクと心臓の音。ゴリゴリ刺さる肋骨。パックリ割れた両脇からツンとくる刺激臭。
 ヒヨリの重さ、ヒヨリの体温、ヒヨリの汗、ヒヨリのニオイ。全身で存分に感じながら、ち○こをしごく。

(ああっっ、新崎ヒヨリのぉっ、ベッドでぇぇっ、全体重がぁぁっ! ぐほぉぉぉっ!)

 ボクは、つぶれた乳首を舌先で転がしながら、イった。

  ◆

 ひとときの脱力感。

「ハァハァ……うっ……」

 一服する間もなく、おっぱいの感触がボクを刺激する。ムニュムニュとエッチな柔らかさで萎れた股間を起こそうとしてくる。

「と、と、とりあえずミュート。さ、先に仕事を片付けてしまわないと……。続きは家に帰ってから。なんたってこの週末中、女子のスポブラだからな!」

 ボクは手に持っていたティッシュを力強く握りしめた。……白いゼリーがニュルリと出てきた。

  ◆

 意気揚々と職員室に戻ったものの、射精の脱力感とヒヨリのことが気になって仕事に身が入らなかった。
 どうにかこうにか最低限のレポートをまとめあげるとボクは背伸びした。

「んんーっ! まあこんなもんだな! さて帰るかっ!」
「んんっ? 佐々木先生ぇ、もう帰るのですかぁ?」
「うわっ! き、教頭っ!」

 音もなく背後に教頭が立っていた。そしてニオってくる強烈な悪臭。加齢臭とかそんな次元ではなく、夏の生ゴミ相当のニオイ。

「佐々木先生ぇ、こんなこと言いたくはないのですがぁ、どうも最近たるんでるんじゃないですかぁ?」
「い、いえそんなことは……」
「もぉちろんプライベートは尊重しますがぁ? 教員としての仕事をお忘れなくぅ。ヌヒぃ」
「あはは、は、はい」
「よろしくお願いしますよぉ佐々木先生ぇ。それぇでわぁ。ヌフフぅ」

 ポンポンとボクの肩を叩く教頭。
 あああ……臭すぎて話が頭に入ってこない……他の先生はこれ大丈夫なのか? もしかしてボクだけ? え……それって能力と関係して……ということはもしかして……

「……なんとか星人……?」

 教頭の動きが止まった。ドキッとボクの心臓も止まった。
 ギギギっと首だけ回してボクの方を見る教頭。探るような疑いの視線。ボクは逃げることもできず、恐る恐るその目を見つめ返した。

――ヌヒィィィ

 不気味な笑いを残して教頭は職員室を出ていった。


8.パンツ

 やっとのことで自宅に到着。ふと先程のことを思い出し体が震えた。

「……いやいや、忘れよう……見なかったことにしよう……それよりも今は……」

 ボクはミュートを解除した。

  ◆

「んん??」

 いきなりのカレーのニオイ。ああ、ヒヨリの夕食か。
 母親と一緒の夕食。他愛のない会話で笑ったり頷いたりと楽しそうなヒヨリ。可愛らしい声が耳に心地よい。

「……ボクもメシにするか……」

 カレーのニオイ、少女のさえずり、モグモグとよく動くおっぱいをおかずに、食パンを頬張った。

  ◆

 夕食後、自分の部屋に戻ったヒヨリはタンスから何かを取り出すと階段を降りた。

――お風呂入るねぇー
――はーい

 風呂だとぉ!? よっしゃあっ! ついに女子の全裸をぉぉ…………み、見れない……視覚は持ってなかった……

 ハッ! そ、それどころかっ!
 ブ、ブ、ブ、ブラを脱いでしまうっ!

「し、しまったぁぁぁ!」

 今週末の三日間、限界までおっぱいで抜きまくるつもりでいたのに、こんな落とし穴があったとはっ!

 ヒヨリは洗面所に入った。中からは洗剤や柔軟剤のいい香りと、古い洗濯機のにおい、そして溜まった洗濯物の香ばしいニオイがした。

――フンフーン♪

 持ってきた替えの下着を台の上に置き、鼻歌混じりでスウェットに手をかける。

「ああぁぁっ! マ、マズイぃぃっ!」

 続けてスポブラに手を掛け……グイグイッと引っ張って……ズルリと脱がされて……

――パサッ……

 ボクは脱衣かごに放り込まれた……

 こうして、ボクのスポブラ人生はあっけなく終わりを迎えた……

  ◆

 ボクの目の前で全裸になったヒヨリは浴室へ入った。すぐにシャワーの音が聞こえてきた。

「……ああ……」

 少女のシャワー音を聞きながら、ボクは呆然としていた。あとはこのまま洗濯されて干されてタンスに入れられて終わり。それならもうミュートするしか……

「あっ! 知覚対象物移動っ!」

 シャツからスポブラへ移動した時に使ったあの能力! あれを使ってヒヨリの替えの下着に移動すればいいのだっ!
 ボクは全神経を集中して周りの状況把握に努める。途端、むわりと香る酸っぱいニオイ……ヒヨリの脱ぎたての服や下着のニオイ。ブラの周りには、一日たっぷりと染み込んだ少女の汗のニオイで充満していた。クラクラするそのニオイに思わずち〇こに手をかけそうになる……が、今は時間が無い。ぐっと堪えて探索を続ける。

「ん? これは……」

 ブラの端に感じる固いプラスチックの感触。これは洗濯かごか。よし、まずはここから脱出だ。

「洗濯かごぉぉっ!」

 自宅で謎の叫び声をあげるボク。スポブラだった自分の感覚はじわじわと外へと押し出され、洗濯かごの方へ吸い込まれていく。数十秒後、洗濯かごへの移動が完了した。スポブラへ移動した時は無意識だったが、自らの意思でそれができることが分かった。また移動には意外と時間がかかることも分かった。
 洗濯かごになったボクは続けて意識を集中する。かごの底に感じるこの感じは……ワゴンか。段になってるワゴンだな。おそらくヒヨリが着替えを置いたのはこのワゴンの上の段だ。となるとやることはひとつ。ボクは洗濯かごからワゴンへと移動した。
 ワゴンになったボクは3段構造になっていた。洗濯かごがあるのは一番下の棚。一番上の棚にはもこもこのバスタオルの束が乗っている。そして2段目の棚。そこに乗っていたのはパジャマと――

「パンツ、発見っ!」

 四角く折りたたまれた小さな布。ふわふわと洗い立ての清潔な香り。まるでハンカチのようだが、複雑な折れ目の感触やレースの感触が女の子のパンツであることを示している。

「パンツ……ヒヨリの……教え子の……パンツ……」

 替えのパンツ。きれいなパンツ。清潔なパンツ。
 お風呂上りの女の子に今から履かれて、その子の下半身の汚れを一身に受け止めていく運命のパンツ。

「パ……パンツぅぅっっ!」

 こうしてボクは、パンツになった。

  ◆

 ザブンと風呂から出たヒヨリはさっとシャワーを浴びると浴室から出てきた。脱衣所に広がる湯気。鼻をくすぐるローズの香りはシャンプーなのかボディソープなのか。一日の汚れを落としたヒヨリの新しい香りだ。

――ふわぁぁ、サッパリしたぁ!

 上の棚からバスタオルを取って体を拭き始めるヒヨリ。ボクはドキドキしながら次のアクションを待った。

――パサッ

 バスタオルを置く音。次の瞬間。

「ひゃうっ!」

 ヒヨリがボクを掴んだ。パンツを掴んだ。宙に持ち上げ、折り畳まれていたパンツをサッと開く。ひらひらと前後を確認すると、指を引っ掛けて左右に拡げ、脚を通す輪を作った。

「おおおぉぉぉ!」

 ヒヨリの右脚が入ってきた! パンツの上から入ってきて、右下の小さな輪を押し拡げながら通っていく! ふわふわの小さなパンツがヒヨリのふくらはぎサイズへとグイグイ伸ばされていく! しっとりホカホカの肌! 甘いローズの香り! 容赦のないパンツへの攻撃!
 続けて左脚が入ってきた! さらにパンツが伸びる! 穴が拡がる! ヒヨリの脚にぴっちりと密着する!

 両脚が通った。ふくらはぎの位置に引っかかるパンツ。手錠のような八の字形。無造作にさらけ出されたクロッチがなんだか恥ずかしい。……もし視覚の能力が使えるならば……ヒヨリのま○こ丸見えなのだがぁぁ!

――んしょ

 ヒヨリがパンツを引っ張り上げる! 上昇開始! くねくねと脚を動かしながら、ぴっちり伸びきったパンツを強引に引っ張り上げていく! 膝を通過し、太ももゾーンに突入するとパンツはますます伸びる! これ以上は無理だろうってくらいグイグイ伸びる!

 そして――

――んっ

 ぺちょ。

「はぅわぁぁぁっっ!」

 ま○こ。
 ヒヨリのま○こ。
 ボクは、ヒヨリのま○こにキスをした。

  ◆

 グイッとパンツを引き上げるヒヨリ。すっぽりとおしりを覆い、腰のくびれに引っ掛かって装着完了。クシュクシュの小さな布切れだったパンツは、伸びに伸びてヒヨリの下腹部と一体化した。

「匕、ヒヨリのぉぉぉっ! じょ、女子のぉぉぉっ! お、女の子のぉぉぉっ! せ、性器ぃぃぃっ!」

 ま○こに張り付くボク。
 ピタっと張り付くボク。
 ぽってりと唇のような縦の膨らみ。
 閉じた唇の隙間からは温かくていいニオイの湯気。
 唇の周りにはしょわしょわと萎びた毛。
 幼い陰唇と大人の陰毛のコントラスト。

「スンスンスンスンっ!」

 嗅ぐ! 割れ目に鼻を押し当てて嗅ぐ! 湯上がりま○こを嗅ぐ! 未成熟ま○こを嗅ぐ!
 ローズっ! ボディソープっ! 適度な湿度と共に脳天まで香る甘いニオイ! 汗やおしっこ臭さはゼロ! 純粋清潔な洗い立てのニオイ!

「レロレロレロレロっ!」

 舐める! 割れ目に沿って舐める! ぷにぷにのやわ肌に舌を這わせる! じわりと滲む水滴を舌先ですくい上げる!
 無味無臭! 温かい水! 少女のま○こから滲み出る潤いのお湯! 恵みの湯!
 舌先に感じる柔らかな感触! 肉の厚みと皮の薄さを兼ね備えた神秘の触感! お風呂でほぐされたま○こは軽く開いて、複雑な層の一端を覗かせている!

「くにゅっ!」

 掴む! 手のひらでまんこ全体を掴む! パンツのクロッチを手のひら化して、がっつりとま○こを掴む!
 ヒヨリの温かいま○こ! しっとりま○こ! くにゅくにゅのやわらかま○こ!
 薄めの毛をくしゅくしゅさせながら、ボクの手のひらの中で蠢くま○こ!

「うぐぅっっ!?」

 ボクは、唐突に射精を迎えた。

  ◆

――ブォォォォ

 ブラを着け下着姿のままドライヤーをかけるヒヨリ。
 ボクは興奮勃起状態のまま、精液でベタベタになったパンツを履き替えた。

「次はぁぁ、尻ぃぃぃっ!」

 パンツのお楽しみはま○こだけではない。次に堪能するのはおしりだ。
 意識を集中してヒヨリのパンツに戻る。ムワっと感じる熱気。ローズの湯気に包まれてち〇こがガチガチに固まる。

――ブォォォォ

 ドライヤーに合わせ小刻みに揺れるヒヨリの下半身。小さいながらも女の丸みを帯びたヒヨリの下半身。ボクはパンツの後方、おしりの方へと感覚を移動させた。

「のっほぉぉ」

 プリンプリンのおしり。可愛らしいおしり。ほっこり温かくていいニオイのおしり。
 若々しく瑞々しいヒヨリのおしりは重力をものともせずツンと横に張り出す。薄いパンツの生地をパッツンパッツンに押し広げてまん丸く形作る。
 ドライヤーの向きで体の角度や歩幅が変わる。その度にいろんな方向からおしりに力が加わる。右尻だけ固くなったり、左尻だけブルンと揺れたり、だるんと全体が弛んだかと思えば、ギュッと割れ目が閉じたりと、せわしなく動くキュートなおしり。

 ボクは頬擦りしながら動く尻たぶを追いかける。おもむろに尻全体を両手のひらでムギュっと掴んだり、割れ目に鼻を突っ込んでクンカクンカとニオイを嗅いだりと、性欲の赴くままにヒヨリのおしりをいじり倒す。無我夢中、よだれをダラダラ垂らしながら、おしりにむしゃぶりついて新鮮な汗を舐めとる。

「尻こきぃぃぃ!」

 パンツをち〇こに変えてヒヨリのおしりと密着。割れ目にビタッとち〇こを挟む。ち〇こを挟んだままプリプリと揺れるおしり。その張りでち〇この侵入を拒みながら、ムチムチと上下に擦りあげてボクを昇天に導こうとする。ぐぅー、なんという小悪魔っ! 逆らえんっ! 少女のおしりには逆らえんっ!

「ヒぃヨぉリぃっ! ぶほぉぅっ!」

 ズボッとおしりに顔を突っ込んだ。

「うぐぐぐぅ……ぐ……ぐ……ぐっ……ううっ!」

 尻こきで果てた。

  ◆

――はぁ、あつっ。……んしょっと

 ドライヤーをかけ終えたヒヨリはパジャマズボンを履いて浴室を出た。スリッパをぱたぱた鳴らしながら廊下を歩くヒヨリ。綿生地のパジャマがカサカサとパンツに擦れて心地よい。ボクは放心したままその心地よさをぼんやりと楽しんでいた。

――はぁ、のど乾いたぁ

 ヒヨリは冷蔵庫から冷たいものを取り出してのどを潤した。
 ほてった下半身の熱もようやく取れて、おしりはさらさら、ま〇こはぷにぷに、陰毛はちょろちょろと本来の姿を取り戻していた。

 小休止。ボクはヒヨリのおなかのぷにぷにを枕にしてベッドに横になった。ちょっと飛ばしすぎた。夜は長い。ちょっとだけ……ヒヨリの香りに嗅ぎながらボクは目を閉じた。

  ◆

――ガチャ

 ん? ドアの音? 今何時だ? 九時半か……ヒヨリはまだ寝ないのか……

 と、その時、

――ズルズル

「なにぃぃっ!?」

 ボクは飛び起きた。
 パンツが! パンツが脱がされたっ!

「えっ!? も、もう着替えかっ!? 早すぎないかっ!? えーっと、と、とにかく、早く何かに移動を……!」

 起き抜けの頭で必死に考えるが気は焦るばかり。何の手も打てないままパンツは膝までずり降ろされた。
 そして、そこで止まった。

――ギッ

 ヒヨリは椅子に腰かけた。パンツ半分ずり降ろしたまま。
 こ、これは……この体勢は……まさかっ!

――……チョポンッ……

 こ、この水音はっ!

――……チョポチョポッ…………チョポチョポチョポチョポォォ……!

 おしっこぉぉぉ!

――……シィィィ……

 少女の放尿!

――ジョボジョボジョボジョボォォォッ!

 水たまりに落ちるおしっこ!

――……ムワァァ……

 アンモニア臭っ!

――……ピチャッ……ピチャッ……

 便器内で飛び散るおしっこ!

 ボクは耳を澄まし、鼻の穴を拡げて思い切りニオイを吸い込む。ここに担任教師がいるとも知らず、無防備に用を足す女子生徒。小便をする少女。小便少女。その背徳感をおかずに、起き抜けのち〇こを扱くボク。

――ジョボジョボジョボ……チョロロロロ……

 音が変わった。終わりが近い。ボクもスパートをかける。

――カラカラカラっ!

 トイレットペーパーを巻き取るヒヨリ。そして、

――ギッ……クシュクシュ……クシュクシュクシュ……

 少しだけ腰を上げて拭くっ! ま〇こを拭くっ! おしっこで濡れたま〇こを拭くっ!

――カサッ……ピッ! ジャァァァァッ!

 紙を捨てて水洗スイッチを押す! 勢いよく流れるトイレ!

――ギッ……むんずっ

 ヒヨリは便座から立ち上がると、降ろしていたパンツを掴んだ。

 ズルズルとパンツが上げる。ガシガシとフィニッシュに向かうボク!
 ズルズルとパンツが上げる。ハァ……ハァ……おしっこぉ……おしっこぉぉ!
 ズルズルとパンツが上げる。あっ……あっ……あっ……
 ズルズルとパンツが上げる。あぁぁぁぁ……っ!

――キュッ!

 ま〇こ。
 おしっこま〇こ。
 ホカホカま〇こ。
 濡れま〇こ。

 表面に残った水滴が、じゅわりとパンツに染み込む。
 パンツのシミ。パンツの汚れ。
 清潔なパンツはここで消滅。
 ここに少女の使用済みパンツが完成!
 価値ある美少女の使用済みパンツ誕生!

「あ」

 射精。
 クロッチのおしっこ味にまみれながら。

  ◆

 部屋に戻ったヒヨリ。ベッドに腰掛けると机の引き出しを開けた。

――佐々木先生、おやすみなさぁい

「お、おうっ、おやすみぃ! ……て、写真か。どんな写真か気になるな……」

 ヒヨリは掛け布団を引き寄せながら横になった。ピッと鳴った電子音は、おそらく明かりを消したのだろう。

 布団の中でモゾモゾと位置調整するヒヨリ。閉じ込められた体温が布団の中を暖める。
 体温と一緒にヒヨリの体臭も溜まっていく。お風呂から数時間が経過し、ローズの香りはほとんどしなくなった。今は純粋なるヒヨリの体臭。子供っぽい乳臭さと女の子の甘酸っぱさ。いつまでも嗅いでいたいヒヨリのニオイ。ムクムクと股間が反応する。

――……先生……覚えてるかなぁ……入学式の時のこと……

「え?」

 いきなりのヒヨリからの問いかけにボクはビクついた。ええっと……入学式? なんかあったっけ……

「……そういや……ヒヨリに声をかけたような……」

 思い出した。
 入学式のあの日、ヒヨリはぽつんと一人でいた。人見知りなヒヨリはうつむいたまま立ちすくんでいた。それに気付いたボクはヒヨリに声を掛けた。驚くヒヨリ。ボクはヒヨリを女子グループのところに連れていった。「この子も今日から同じクラスだ。仲良くしろよぉ」 振り向く女子グループ。真っ赤になるヒヨリ。「同じクラス! 名前は?」「……し、新崎……」「新崎さん! よろしくね!」「……う、うん……よろしく……」

 こうしてヒヨリに友達が出来た。ヒヨリにとっての一番の不安を入学初日にボクが取り払ってくれた。それからボクのことを意識してるということか。
 ボクにとっては毎年恒例のことなんだけど。

――……あーあ……先生みたいな優しい人と結婚したいなぁ……

「!?」

――……先生とはやっぱりダメなのかなぁ……先生と生徒の関係だし……年の差だし……でもでも卒業したら……あぁ! それまでに誰かに取られたらどうしようっ!

 キュンときた。
 ヒヨリの恋心にときめいた。
 誰かに想われる喜びに心が震えた。
 ま○こに張り付いた状態で。

「……なんか気が削がれたな……」

 ボクはゴロンと横になった。

  ◆

――スゥ……スゥ……

 しばらくすると、ヒヨリの寝息が聞こえてきた。

――スゥ……スゥ……

 横向きで静かに眠るヒヨリ。
 穏やかな静寂。穏やかな時間。

「………………」

 ボクはというと、ムラムラが最高潮に達していた。なぜかというと、

――ムワァァァ……!

 パンツの中の蒸れ具合が最高潮に達していたためだ。



<つづく>

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